宋名臣言行録 / 後集巻十一・蘓頌
公嘗云吾平生未嘗以私事干人主奏對惟義理之言故厯仕四朝中間雖謫不愧於觀過而神考以謂直久而自明也
新字:公嘗云吾平生未嘗以私事干人主奏対惟義理之言故歴仕四朝中間雖謫不愧於観過而神考以謂直久而自明也
書き下し
公嘗て云う、吾平生未だ嘗て私事を以て人主に干めず。奏對は惟だ義理の言のみ。故に四朝に歷仕し、中間謫せらると雖も、過ちを觀るに愧じず。而して神考以謂えらく、直は久しくして自ら明らかなり、と。
現代語訳
蘇頌はかつて言った。「私は生涯、私事によって君主に願い出たことがない。奏上や応答は、ただ道理にかなった言葉だけだった。だから四代の朝廷に仕え、その間に左遷されたこともあったが、自分の過ちを振り返ってみて恥じるところがない」。そして神宗はこう言われた。「真っ直ぐな道は、時が経てばおのずと明らかになる」。
解説
四十六字の自己申告です。誇るのではなく、しなかったことを一つ挙げています。私は生涯、私事によって君主に願い出たことがない。そこから話す中身が決まりました。奏上や応答は、ただ道理にかなった言葉だけだった。私事を持ち込まないと決めておけば、言うべきことしか残りません。だから左遷にも耐えられた。その間に左遷されたこともあったが、自分の過ちを振り返ってみて恥じるところがない。神宗の一句が、そのまま添えられています。
この章句が説くこと
吾平生未だ嘗て私事を以て人主に干めず奏対は惟だ義理の言のみ四朝に歴仕し中間謫せらると雖も過ちを観るに愧じず直は久しくして自ら明らかなり私事公私
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