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宋名臣言行録 / 後集巻一・韓琦

初為館職所與遊者皆一時英俊石曼卿氣豪邁多戯侮同舍獨見公不敢少慢但時呼為韓家盖當時市井小民凡所畏尊官則呼厥姓曰某家故石效此語自在館閣已有重望於天下

新字:初為館職所与遊者皆一時英俊石曼卿気豪邁多戯侮同舎独見公不敢少慢但時呼為韓家盖当時市井小民凡所畏尊官則呼厥姓曰某家故石効此語自在館閣已有重望於天下

書き下し

初め館職と爲る。與に遊ぶ所の者は皆一時の英俊なり。石曼卿は氣豪邁にして、多く同舍を戯侮す。獨り公を見ては敢えて少しも慢らず。但だ時に呼びて韓家と爲す。蓋し當時、市井の小民、凡そ畏るる所の尊官は則ち厥の姓を呼びて某家と曰う。故に石此を效うなり。語自ら館閣に在るとき、已に重望天下に有り。

現代語訳

はじめ館職についた。ともに交わった者は、みなその時代の英俊であった。石曼卿は気性が豪快で、同僚をからかい侮ることが多かった。ただ韓琦に対してだけは、少しも見くびろうとしなかった。ただ時おり呼んで「韓家」と言った。思うに当時、市井の庶民は、およそ畏れ敬う高官については、その姓を呼んで「某家」と言った。だから石曼卿はこれにならったのである。言葉づかいからして、まだ館閣にいるときから、すでに天下に重い評判があった。

解説

序列でも役職でもなく、呼び方に出た敬意です。石曼卿は誰にでもからかいを向ける人でした。ただ韓琦に対してだけは、少しも見くびろうとしなかった。しかも敬い方が独特です。時おり呼んで「韓家」と言った。それは市井の庶民が、畏れ敬う高官の姓を呼ぶときの言い方でした。仲間内の語彙ではなく、街の人が偉い人を呼ぶ言葉を、同僚に対して使っている。まだ何の地位もないころの話です。まだ館閣にいるときから、すでに天下に重い評判があった。

この章句が説くこと

石曼卿は気豪邁にして多く同舎を戯侮す独り公を見ては敢えて少しも慢らず市井の小民凡そ畏るる所の尊官は則ち厥の姓を呼びて某家と曰う自ら館閣に在るとき已に重望天下に有り敬意若手

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