宋名臣言行録 / 前集巻八・狄青
公入邕州獲金貝巨萬畜數千悉分麾下賊所俘脅皆慰遣之歛積尸爲京觀於城北尸有衣金龍之衣者又得金龍楯於其傍或言智髙已死亂兵中當亟奏公曰安知其非詐寧失智髙敢欺朝廷耶
新字:公入邕州獲金貝巨万畜数千悉分麾下賊所俘脅皆慰遣之歛積尸為京観於城北尸有衣金竜之衣者又得金竜楯於其傍或言智高已死乱兵中当亟奏公曰安知其非詐寧失智高敢欺朝廷耶
書き下し
公、邕州に入る。金貝巨萬・畜數千を獲たり。悉く麾下に分かつ。賊の俘脅する所は、皆な之を慰め遣る。積尸を歛めて京觀を城北に爲す。尸に金龍の衣を衣る者有り。又た金龍の楯を其の傍に得たり。或るひと言う、智髙已に亂兵の中に死せり。當に亟かに奏すべしと。公曰く、安んぞ其の詐に非ざるを知らん。寧ろ智髙を失うとも、敢えて朝廷を欺かんやと。
現代語訳
公は邕州に入った。金や貝の財が巨万、家畜が数千あった。すべて麾下に分けた。賊に捕らえられ脅されていた者は、みな慰めて帰らせた。積み重なった屍を集めて城の北に塚を築いた。屍の中に金の竜の衣を着た者があった。さらに金の竜の盾をその傍らで見つけた。ある者が言った。「儂智高はもう乱戦の中で死んでいます。すぐに奏上すべきです」。公は言った。「どうしてそれが偽りでないと分かるのか。むしろ儂智高を取り逃がしたとしても、どうして朝廷を欺けようか」。
解説
金の竜の衣を着た屍が見つかって、周りが「もう死んでいる、すぐ奏上を」と急かした条です。答えが一行でした。**どうしてそれが偽りでないと分かるのか。むしろ儂智高を取り逃がしたとしても、どうして朝廷を欺けようか。**討ち取ったと報告すれば、この遠征は完結します。それを、確かでないという一点で見送りました。**逃したまま終わるほうを選んだ。**財も家畜もその場で麾下に分けています。
この章句が説くこと
尸に金竜の衣を衣る者有り又た金竜の楯を其の傍に得たり智高已に乱兵の中に死せり当に亟かに奏すべし安んぞ其の詐に非ざるを知らん寧ろ智高を失うとも敢えて朝廷を欺かんや報告確証誠実
関連する章句
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孟子・離婁章句下孟子曰く、「言に實無きは不祥なり。不祥の實は、賢を蔽う者之に當る。」 <解説> この節は分かりにくい。朱注に云う、「或いは曰く、天下の言實に不祥なる者有る無し、惟れ賢を蔽い不祥の實を為すと、或いは曰く、言にして實無き者は不祥なり、故に賢を蔽い不祥の實を為す、二説同じからず、未だ孰れが是なるか知らず、疑うらくは或いは闕文有らん。」私は後説を採用し、かなり強引な解釈をした。やはり朱子の言うように闕分が有るのだろうか。
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