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宋名臣言行録 / 前集巻三・張詠

李畋苦痁既瘳請謁公曰子于病中曽得移心法否對曰未也公曰人能于病中移其心如對君父畏之慎之靜乆自愈

新字:李畋苦痁既瘳請謁公曰子于病中曽得移心法否対曰未也公曰人能于病中移其心如対君父畏之慎之静久自愈

書き下し

李畋、痁に苦しむ。既に瘳えて謁を請う。公曰く、子、病中に曽て心を移すの法を得たるや否やと。對えて曰く、未だしと。公曰く、人、能く病中に其の心を移すこと君父に對するが如く、之を畏れ之を慎み、靜かなること乆しければ自ら愈ゆと。

現代語訳

李畋がおこりに苦しんだ。治ってから拝謁を願い出た。公は言った。「君は、病の中で心を移す法を身につけたか」。「まだです」と答えた。公は言った。「人が病の中で、その心を君や父に向かうときのように移し、これを畏れこれを慎んで、静かにしていることが長ければ、自然に治る」。

解説

病み上がりの門人に、病中の心の置き方を尋ねた条です。病の中で、心を君や父に向かうときのように移し、畏れ慎んで静かにしていれば自然に治る。病を敵として戦うのではなく、敬うべきものに向かうときの姿勢を病にも当てる、という言い方です。前の条の「静かにして私心が無い」と同じ語が使われています。政の話と養生の話が、同じ一語でつながっている条です。

この章句が説くこと

子病中に曽て心を移すの法を得たるや否や其の心を移すこと君父に対するが如く之を畏れ之を慎む静かなること乆しければ自ら愈ゆ静かなること久しければ自ら愈ゆ養生心構え

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