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甲陽軍鑑 / 品第四十三

馬塲美濃守·内藤修理·高坂彈正·山縣三郞兵衛四人のまゝになり給ふ事、口傳有一國三ケ國·五ケ國或は十ケ國共手に入て、三代と持來る家は必らず弓矢無穿鑿にて、後は大形取失ひ無案内になる者也、其無案內に二あり、大將能案內者にまし〳〵て、家老の武士道取失ふもあり、又は大將の武道を取失ひ給ひ、家老のよきも有、

新字:馬塲美濃守·内藤修理·高坂弾正·山県三郎兵衛四人のまゝになり給ふ事、口伝有一国三ケ国·五ケ国或は十ケ国共手に入て、三代と持来る家は必らず弓矢無穿鑿にて、後は大形取失ひ無案内になる者也、其無案内に二あり、大将能案内者にまし〳〵て、家老の武士道取失ふもあり、又は大将の武道を取失ひ給ひ、家老のよきも有、

書き下し

馬塲美濃守·内藤修理·高坂弾正·山県三郎兵衛四人のまゝになり給ふ事、口伝有一国三ケ国·五ケ国或は十ケ国共手に入て、三代と持来る家は必らず弓矢無穿鑿にて、後は大形取失ひ無案内になる者也、其無案内に二あり、大将能案内者にまし〳〵て、家老の武士道取失ふもあり、又は大将の武道を取失ひ給ひ、家老のよきも有、

現代語訳

馬場美濃守・内藤修理・高坂弾正・山県三郎兵衛の四人のままになり給う事、口伝あり。一国・三か国・五か国あるいは十か国とも手に入れて、三代と持ち来る家は、必ず弓矢を無詮索にして、後は大方取り失い無案内になる者である。その無案内に二つある。大将がよき案内者であられて、家老が武士道を取り失うもあり。または大将が武道を取り失い給い、家老のよきもある。

解説

三代続いた家は必ず腕が鈍る、と言い切っている。しかも鈍り方は上と下のどちらからでも来る。大将は分かっているのに家老が分からなくなる場合と、その逆。守るべき物を持った家がどう衰えるかを、二通りに分けて次の段で詳しく書いていく。守るべき物を持った家がどう衰えるかを、二通りに分けて次の段で詳しく書いていく。鈍り方は、上と下のどちらからでも来るという。

この章句が説くこと

三代無詮索衰え家老大将継承

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