甲陽軍鑑 / 品第四十
第六に能き武士の手抦あるを猜む事、第七に身上心安くなき以前に色好みの事、第八に武道具はたしなまずして、入らざる儀に物をいるゝ事、第九に口論の時我ひいきの人多ければ强くいひ、贔負すくなければことばすくなき事、第十に委しき近付きのよき道具を、しらずしてもちたるを、
書き下し
第六に能き武士の手抦あるを猜む事、第七に身上心安くなき以前に色好みの事、第八に武道具はたしなまずして、入らざる儀に物をいるゝ事、第九に口論の時我ひいきの人多ければ强くいひ、贔負すくなければことばすくなき事、第十に委しき近付きのよき道具を、しらずしてもちたるを、
現代語訳
第六によい武士に手柄があるのを猜む事。第七に身上が心安くない以前に色を好む事。第八に武道具は嗜まないで、要らない儀に物を入れる事。第九に口論の時、我が贔屓の人が多ければ強く言い、贔屓が少なければ言葉が少ない事。第十に、詳しい近づきのよい道具を、知らないで持っていたのを。
解説
十か条の後半。暮らしが立たないうちから色を好み、本業の道具を後回しにして余計なものに金を使う。そして口論で、味方の数によって声の大きさが変わる。どれも、その場では気づかれないと思っているが外からは丸見えの型である。どれも、その場では気づかれないと思っているが外からは丸見えの型である。金の使い方と、味方の数で変わる声の大きさが並べられている。
この章句が説くこと
不覚色道具口論贔屓分
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