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甲陽軍鑑 / 品第四十

下劣のたとへに、盜人においをうつと申儀にならん、是には目付の入所也、其目付も盜人の心ならば、いひきかすまじそれには橫目の入所、横目申かぬるをば定まりなうして、童か同朋か、いかにも少分成分別なき者に聞て物かくす目付·橫目を逆心の科に申付べしと宣ふ也、訴人岩間大藏左衞門事はのたまはず、童に心あり一信玄公宣ふ、

新字:下劣のたとへに、盗人においをうつと申儀にならん、是には目付の入所也、其目付も盗人の心ならば、いひきかすまじそれには横目の入所、横目申かぬるをば定まりなうして、童か同朋か、いかにも少分成分別なき者に聞て物かくす目付·横目を逆心の科に申付べしと宣ふ也、訴人岩間大蔵左衛門事はのたまはず、童に心あり一信玄公宣ふ、

書き下し

下劣のたとへに、盗人においをうつと申儀にならん、是には目付の入所也、其目付も盗人の心ならば、いひきかすまじそれには横目の入所、横目申かぬるをば定まりなうして、童か同朋か、いかにも少分成分別なき者に聞て物かくす目付·横目を逆心の科に申付べしと宣ふ也、訴人岩間大蔵左衛門事はのたまはず、童に心あり一信玄公宣ふ、

現代語訳

これには目付の入る所である。その目付も盗人の心であるならば言い聞かせるまい。それには横目の入る所である。横目が申しかねるのは定まりがないので、童か同朋か、いかにも少分で分別のない者に聞いて、物を隠す目付・横目を逆心の科に申し付けるべきであると宣われたのである。訴人の岩間大蔵左衛門の事は宣われなかった。童に心がある。信玄公が宣われる。

解説

監視する者を監視する仕組みが三段で示される。目付が腐れば横目、横目が言わなければ童や同朋。地位のない者ほど利害がなくて正直に言う、という前提に立っている。隠した監視役は逆心の罪とする、という罰まで決めてある。地位のない者ほど利害がなくて正直に言う、という前提に立っている。隠した監視役は逆心の罪とする、という罰まで決めてある。
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この章句が説くこと

目付横目監視童正直逆心

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