孔子家語 / 曲禮子貢問
伯魚之喪母也,期而猶哭。夫子聞之曰:「誰也?」門人曰:「鯉也。」孔子曰:「嘻其甚也,非禮也。」伯魚聞之遂除之。
新字:伯魚之喪母也,期而猶哭。夫子聞之曰:「誰也?」門人曰:「鯉也。」孔子曰:「嘻其甚也,非礼也。」伯魚聞之遂除之。
書き下し
伯魚の母を喪するや、期にして猶お哭す。夫子之を聞きて曰く、「誰ぞや」と。門人曰く、「鯉なり」と。孔子曰く、「嘻、其れ甚だしきかな、礼に非ざるなり」と。伯魚之を聞き遂に之を除く。
現代語訳
伯魚(孔子の子、鯉)が母の喪に服していたところ、一周忌(期)を過ぎてもなお泣き続けていた。孔子はそれを聞いて「誰が泣いているのか」と尋ねた。門人が「鯉です」と答えた。孔子は「ああ、それは度が過ぎている。礼にかなっていない」と言った。伯魚はこれを聞くと、ついに喪を除いた。
解説
孔子の実の子である伯魚が、母の一周忌を過ぎてもなお泣き続けていたのを聞いた孔子は、我が子であっても容赦なく「礼にかなっていない、度が過ぎる」と戒めています。子路の姉の喪の逸話と対をなす場面であり、身内であっても感傷に流されず、定められた喪の期間という共通の基準を守るべきだという一貫した姿勢が示されています。実の子に対してさえ特別扱いをせず、礼の原則を貫いたこのエピソードは、孔子が私情よりも公正な規範を重んじる人物であったことをよく物語っています。
この章句が説くこと
伯魚鯉母の喪期を過ぎた哭泣