孔子家語 / 曲禮子貢問
孔子為大司寇,國廄焚。子退朝而之火所,鄉人有自為火來者,則拜之,士一,大夫再。子貢曰:「敢問何也?」孔子曰:「其來者亦相吊之道也。吾為有司,故拜之。」
新字:孔子為大司寇,国廄焚。子退朝而之火所,鄉人有自為火来者,則拝之,士一,大夫再。子貢曰:「敢問何也?」孔子曰:「其来者亦相吊之道也。吾為有司,故拝之。」
書き下し
孔子、大司寇と為り、国厩焚く。子朝を退きて火の所に之く。郷人自ら火の為に来る者有れば、則ち之を拝す、士には一たびし、大夫には再びす。子貢曰く、「敢えて問う、何ぞや」と。孔子曰く、「其の来る者も亦た相吊うの道なり。吾有司たり、故に之を拝す」と。
現代語訳
孔子が大司寇(司法長官)であったとき、国の厩が火事で焼けた。孔子は朝廷から退出して火事の現場に行った。近隣の人々の中に火事のために駆けつけてきた者がいると、孔子はその人に礼をした。士に対しては一礼、大夫に対しては二礼した。子貢が「あえてお尋ねしますが、これはどういうことですか」と尋ねた。孔子は答えた。「駆けつけてくれた人も、互いに見舞い合う道(礼)を尽くしているのだ。私は担当の役人であるから、彼らに礼をするのだ。」
解説
国有の厩が焼けるという事態に対し、近隣の人々が見舞いに駆けつけたことに、孔子は身分に応じて丁寧に礼を返しています。士には一礼、大夫には二礼と回数を変えているのは、身分の別に応じた礼の程度を守るためです。また孔子自身が「有司(担当の役人)」であることを理由に自ら礼を尽くすと説明しており、公の立場にある者ほど、駆けつけてくれた人々の好意に対して礼を尽くすべきだという姿勢が読み取れます。災難に際して見舞ってくれる人への感謝を、身分に応じた適切な礼で表すという教えです。
この章句が説くこと
大司寇国厩焚相吊の礼身分と礼