孔子家語 / 好生
孔子謂子路曰:「見長者而不盡其辭,雖有風雨,吾不能入其門矣。故君子以其所能敬人,小人反是。」
新字:孔子謂子路曰:「見長者而不尽其辞,雖有風雨,吾不能入其門矣。故君子以其所能敬人,小人反是。」
書き下し
孔子子路に謂いて曰わく、「長者を見て其の辞を尽くさずんば、風雨有りと雖も、吾其の門に入る能わず。故に君子は其の能くする所を以て人を敬い、小人は是に反す。」
現代語訳
孔子が子路に言った。「年長者に会っても、自分の言うべきことを十分に言い尽くさないような者であれば、たとえ風雨に見舞われて雨宿りをする必要があったとしても、私はその者の家の門をくぐることはしない。だから君子は自分にできる限りの誠意をもって人を敬うのであり、小人はこれと反対のことをするのだ。」
解説
年長者に接する際に、言うべきことを十分に尽くさない不誠実な態度を、孔子が厳しく戒めた短い言葉です。たとえ雨宿りが必要なほど切迫した状況であっても、そのような誠意のない人物の家には立ち寄らないとまで言い切っており、人との関わり方における誠実さを何よりも重んじる姿勢がうかがえます。ここでの「敬」は、単なる形式的な礼儀ではなく、自分の持てる力を尽くして相手に向き合うことだと位置づけられており、それを怠る者を「小人」として君子と対比しています。目上の人や大切な相手に対して、言葉を惜しんだり中途半端に済ませたりすることの危うさを教える言葉であり、誠意を尽くしたコミュニケーションの重要性を説いています。
この章句が説くこと
子路長者敬誠意君子小人
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