管子 / 輕重甲
桓公憂北郭民之貧,召管子而問曰:「北郭者,盡屨縷之甿也,以唐園為本利,為此有道乎?」管子對曰:「請以令禁百鍾之家,不得事鞽;千鍾之家,不得為唐園;去市三百步者,不得樹葵菜。若此,則空聞有以相給資,則北郭之甿,有所讎其手搔之功,唐園之利。故有十倍之利。」
新字:桓公憂北郭民之貧,召管子而問曰:「北郭者,尽屨縷之甿也,以唐園為本利,為此有道乎?」管子対曰:「請以令禁百鍾之家,不得事鞽;千鍾之家,不得為唐園;去市三百歩者,不得樹葵菜。若此,則空聞有以相給資,則北郭之甿,有所讎其手搔之功,唐園之利。故有十倍之利。」
書き下し
桓公北郭の民の貧しきを憂え、管子を召して問いて曰く、「北郭なる者は、盡く屨縷の甿なり、唐園を以て本利と為す、此を為すに道有りや」と。管子對えて曰く、「請う令を以て百鍾の家は、鞽を事とするを得ざらしめ、千鍾の家は、唐園を為すを得ざらしめ、市を去ること三百步の者は、葵菜を樹うるを得ざらしめん。此くの若くんば、則ち空聞相い給資する有りて、則ち北郭の甿は、其の手搔の功、唐園の利を讎る所有り。故に十倍の利有り」と。
現代語訳
桓公が町はずれの民の貧しさを心配し、管子を呼んで問うた。北の郭の者はみな履物や糸を作る民で、小さな畑を暮らしのもとにしている。これに道はあるか。管子が答えた。令を出して、百鍾の蓄えがある家には履物作りをさせず、千鍾の家には畑を作らせず、市から三百歩以内の者には青菜を植えさせないようにしましょう。こうすれば空いたところで互いに融通が利き、北の郭の民は、その手仕事の成果や畑の実りを売る先を持てます。だから十倍の利があるのです。
解説
町はずれの民は履物を編み、小さな畑を作って暮らしている。そこを助けるのに、施しではなく禁令を使います。百鍾の家には履物作りをさせず、千鍾の家には畑を作らせず、市の近くには青菜を植えさせない。余裕のある側が同じ仕事に手を出さないだけで、貧しい側の手仕事が売れる。競合を外す、という発想でした。競合を外す、という発想で貧しい側の手仕事を売れるようにします。
この章句が説くこと
北郭なる者は尽く屨縷の甿なり百鍾の家は鞽を事とするを得ざらしむ市を去ること三百歩の者は葵菜を樹うるを得ざらしむ北郭の甿は其の手搔の功唐園の利を讎る所有り貧困競合
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