管子 / 弟子職
三飯二叶左執虚豆,右執挾匕。周還而貳,唯嗛之視。同嗛以齒,周則有始。柄尺不跪,是謂貳紀。先生巳食,弟子乃徹。趨走進潄,拚前斂祭。先生有命,弟子乃食。以齒相要,坐必盡席。飯必捧擥,羮不以手。亦有據膝,毋有隱肘。旣食乃飽,循咡覆手。振衽掃席,已食者作。摳衣而降,旋而鄉席。各徹其餽,如於賓客。旣徹并器,乃還而立。
新字:三飯二叶左執虚豆,右執挟匕。周還而貳,唯嗛之視。同嗛以齒,周則有始。柄尺不跪,是謂貳紀。先生巳食,弟子乃徹。趨走進潄,拚前斂祭。先生有命,弟子乃食。以齒相要,坐必尽席。飯必捧擥,羹不以手。亦有拠膝,毋有隠肘。旣食乃飽,循咡覆手。振衽掃席,已食者作。摳衣而降,旋而鄉席。各徹其餽,如於賓客。旣徹并器,乃還而立。
書き下し
三たび飯し二たび叶い、左に虚豆を執り、右に挾匕を執る。周還して貳し、唯だ嗛を之れ視る。嗛を同じくすれば齒を以てし、周れば則ち始め有り。柄尺なれば跪かず、是を貳紀と謂う。先生已に食すれば、弟子乃ち徹す。趨り走りて進み潄し、前を拚いて祭を斂む。先生に命有れば、弟子乃ち食す。齒を以て相要し、坐すれば必ず席を盡くす。飯は必ず捧げ擥り、羮は手を以てせず。亦た膝に據る有るも、肘を隱す有る毋かれ。既に食して乃ち飽けば、咡を循りて手を覆う。衽を振い席を掃い、已に食する者は作つ。衣を摳げて降り、旋りて席に鄉う。各おの其の餽を徹すること、賓客に於けるが如し。既に徹して器を并せ、乃ち還りて立つ。
現代語訳
三度飯を口にして二度合わせ、左に空の器を持ち、右に匙を持つ。巡って二度目を差し出し、ただ足りていないところを見る。足りない具合が同じなら年の順にし、ひと巡りすればまた始めがある。柄が一尺なら膝をつかない。これを二度目の決まりという。先生が食べ終われば、弟子が片づける。小走りに進んで口をすすぎ、前を掃いて供えを収める。先生から命があれば、弟子が食べる。年の順で誘い合い、座れば必ず席いっぱいに座る。飯は必ず両手で持ち、羹は手でつかまない。膝に手を置くことはあっても、肘を隠さない。食べ終えて満ちれば、口もとを拭って手を伏せる。衣を払い席を掃き、食べ終えた者は立つ。衣をつまんで降り、向き直って席のほうを向く。それぞれ自分の器を片づけること、客に対するようにする。片づけて器をまとめ、そのうえで戻って立つ。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『管子』弟子職凡そ言と行とは、中を思いて以て紀と為す。古の將に興らんとする者は、必ず此に由りて始まる。後れて至りて席に就くには、狹く坐すれば則ち起つ。若し賓客有らば、弟子駿かに作つ。客に對して讓る無く、應じて且つ遂に行く。趨り進みて命を受け、求むる所在らずと雖も、必ず以て命に反る。坐に反り業に復し、若し疑う所有らば、手を捧げて之を問う。師出づれば皆な起つ。食時に至りて、先生將に食せんとすれば、弟子饌饋す。衽を攝り盥潄し、跪坐して饋る。醬を置き食を錯き、膳を陳ぬるに悖る毋かれ。凡そ彼の食を置くに、鳥獸魚鼈あり。必ず先ず菜羮し、羮と胾とは中に別つ。胾は醬の前に在り、其の設くるは方を要とす。飯是れ卒と為し、左に酒右に醬。具わるを告げて退き、手を捧げて立つ。
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『管子』弟子職少なき者の事は、夜に寐ね蚤く作く。既に拚い盥潄し、事を執りて恪しむ有り。衣を攝り盥を共にして、先生乃ち作く。盥に沃ぎ盥を徹し、汎く拚いて席を正して、先生乃ち坐す。出入恭敬にして、賓客を見るが如し。危坐して師に鄉い、顔色怍ずる毋かれ。業を受くるの紀は、必ず長より始む。一周すれば則ち然り、其の餘は則ち否。始めて誦するには必ず作ち、其の次は則ち已む。
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『管子』弟子職先生將に息わんとすれば、弟子皆な起つ。敬しみて枕席を奉じ、何れの趾かを問う。衽を俶むれば則ち請い、常有れば則ち否。先生既に息えば、各おの其の友に就く。相切り相磋き、各おの其の儀を長ず。周れば則ち復た始まる、是を弟子の紀と謂う。
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『管子』弟子職襍篇十。先生教を施し、弟子是れ則る。温恭にして自ら虚しくし、受くる所は是れ極む。善を見ては之に從い、義を聞きては則ち服す。温柔孝悌にして、驕りて力を恃む毋かれ。志は虚邪なる毋く、行いは必ず正直なれ。游居に常有り、必ず有徳に就く。顔色整齊にして、中心必ず式る。夙に興き夜に寐ね、衣帯必ず飾る。朝に益し暮に習い、小心翼翼たり。此を一にして解らざる、是を學則と謂う。
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『管子』弟子職凡そ拚うの道は、水を盤に實れ、臂を攘げて袂は肘に及ぶ。堂上には則ち播灑し、室中には手を握る。箕を執るに膺に揲し、厥の中に帚有り。戸に入りて立ち、其の儀忒わず。帚を執りて箕を下し、戸側に倚す。凡そ拚うの紀は、必ず奥より始む。俯仰磬折し、拚うに徹する有る毋かれ。前に拚いて退き、戸内に聚む。坐して板もて之を排し、葉を以て已に適す。帚を箕に實る。先生若し作たば、乃ち興ちて辭す。坐して執りて立ち、遂に出でて之を弃つ。既に拚いて反り立ち、是れ協し是れ稽う。暮食復た禮あり。昬に將に火を舉げんとすれば、燭を執りて隅に坐す。錯總の法は、坐する所に横たう。櫛の逺近は、乃ち厥の火を承く。居ること句として矩の如く、蒸の間は蒸を容る。然ゆる者は下に處り、椀を捧げて以て緒と為す。右手に燭を執り、左手に櫛を正す。墮つる有れば燭に代え、交坐して尊者に倍く毋かれ。乃ち厥の櫛を取り、遂に出でて是れ去る。
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『管子』君臣上吏嗇夫は事を任じ、人嗇夫は敎を任ず。敎は百姓に在り、論は撓めざるに在り、賞は信誠に在り。之を體するに君臣を以てし、其の誠なるや守戰を以てす。此くの如くんば則ち人嗇夫の事究まれり。吏嗇夫は盡く訾程・事律有り、法辟・衡權・斗斛を論じ、文劾は私を以て論ぜずして、事を以て正と為す。此くの如くんば則ち吏嗇夫の事究まれり。人嗇夫敎を成し、吏嗇夫律を成すの後は、則ち敦慤忠信なる者有りと雖も善を得ざるなり、而して戲豫怠傲なる者も敗を得ざるなり。此くの如くんば則ち人君の事究まれり。是の故に人君たる者は、其の業に因り、其の事に乘じて、之を稽うるに度を以てす。善有る者は、之に賞するに列爵の尊、田地の厚きを以てして、民慕わざるなり。過有る者は、之を罰するに廢亡の辱、僇死の刑を以てして、民疾まざるなり。殺生違わずして、民其の親を遺つる莫き者は、此れ唯だ上に明法有りて、下に常事有ればなり。