管子 / 弟子職
少者之事,夜寐蚤作。旣拚盥潄,執事有恪。攝衣共盥,先生乃作。沃盥徹盥,汎拚正席,先生乃坐。出入恭敬,如見賓客。危坐鄉師,顔色毋怍。受業之紀,必由長始。一周則然,其餘則否。始誦必作,其次則已。
新字:少者之事,夜寐蚤作。既拚盥潄,執事有恪。摂衣共盥,先生乃作。沃盥徹盥,汎拚正席,先生乃坐。出入恭敬,如見賓客。危坐郷師,顔色毋怍。受業之紀,必由長始。一周則然,其余則否。始誦必作,其次則已。
書き下し
少なき者の事は、夜に寐ね蚤く作く。既に拚い盥潄し、事を執りて恪しむ有り。衣を攝り盥を共にして、先生乃ち作く。盥に沃ぎ盥を徹し、汎く拚いて席を正して、先生乃ち坐す。出入恭敬にして、賓客を見るが如し。危坐して師に鄉い、顔色怍ずる毋かれ。業を受くるの紀は、必ず長より始む。一周すれば則ち然り、其の餘は則ち否。始めて誦するには必ず作ち、其の次は則ち已む。
現代語訳
年少の者の務めは、夜に寝み早く起きることである。掃き清め手と口を洗い、仕事に取りかかって慎みがある。衣を整え手洗いの水を用意し、そこで先生が起きる。水を注ぎ、水を片づけ、広く掃き清めて席を正し、そこで先生が座る。出入りは恭しく、客に会うようにする。きちんと座って師のほうを向き、顔つきに恥じたところがない。教えを受ける順序は、必ず年長の者から始める。ひと回りしたらそうし、それ以外はそうしない。はじめて誦するときは必ず立ち、次からは立たない。
解説
一日の始まりが、動作の順で書かれます。早く起き、掃いて、顔を洗い、水を用意して、そこで先生が起きる。片づけて席を正して、そこで先生が座る。先生の動作の前に、必ず弟子の支度がある形です。教えを受ける順序は年長から、はじめて誦するときは立つ。細かいところまで決まっています。先生の動作の前に、必ず弟子の支度があるという形です。
この章句が説くこと
少なき者の事は夜に寐ね蚤く作く衣を摂り盥を共にして先生乃ち作く出入恭敬にして賓客を見るが如し業を受くるの紀は必ず長より始む日課支度
関連する章句
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『管子』弟子職先生將に息わんとすれば、弟子皆な起つ。敬しみて枕席を奉じ、何れの趾かを問う。衽を俶むれば則ち請い、常有れば則ち否。先生既に息えば、各おの其の友に就く。相切り相磋き、各おの其の儀を長ず。周れば則ち復た始まる、是を弟子の紀と謂う。
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『管子』弟子職襍篇十。先生教を施し、弟子是れ則る。温恭にして自ら虚しくし、受くる所は是れ極む。善を見ては之に從い、義を聞きては則ち服す。温柔孝悌にして、驕りて力を恃む毋かれ。志は虚邪なる毋く、行いは必ず正直なれ。游居に常有り、必ず有徳に就く。顔色整齊にして、中心必ず式る。夙に興き夜に寐ね、衣帯必ず飾る。朝に益し暮に習い、小心翼翼たり。此を一にして解らざる、是を學則と謂う。
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『管子』弟子職三たび飯し二たび叶い、左に虚豆を執り、右に挾匕を執る。周還して貳し、唯だ嗛を之れ視る。嗛を同じくすれば齒を以てし、周れば則ち始め有り。柄尺なれば跪かず、是を貳紀と謂う。先生已に食すれば、弟子乃ち徹す。趨り走りて進み潄し、前を拚いて祭を斂む。先生に命有れば、弟子乃ち食す。齒を以て相要し、坐すれば必ず席を盡くす。飯は必ず捧げ擥り、羮は手を以てせず。亦た膝に據る有るも、肘を隱す有る毋かれ。既に食して乃ち飽けば、咡を循りて手を覆う。衽を振い席を掃い、已に食する者は作つ。衣を摳げて降り、旋りて席に鄉う。各おの其の餽を徹すること、賓客に於けるが如し。既に徹して器を并せ、乃ち還りて立つ。
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『管子』弟子職凡そ拚うの道は、水を盤に實れ、臂を攘げて袂は肘に及ぶ。堂上には則ち播灑し、室中には手を握る。箕を執るに膺に揲し、厥の中に帚有り。戸に入りて立ち、其の儀忒わず。帚を執りて箕を下し、戸側に倚す。凡そ拚うの紀は、必ず奥より始む。俯仰磬折し、拚うに徹する有る毋かれ。前に拚いて退き、戸内に聚む。坐して板もて之を排し、葉を以て已に適す。帚を箕に實る。先生若し作たば、乃ち興ちて辭す。坐して執りて立ち、遂に出でて之を弃つ。既に拚いて反り立ち、是れ協し是れ稽う。暮食復た禮あり。昬に將に火を舉げんとすれば、燭を執りて隅に坐す。錯總の法は、坐する所に横たう。櫛の逺近は、乃ち厥の火を承く。居ること句として矩の如く、蒸の間は蒸を容る。然ゆる者は下に處り、椀を捧げて以て緒と為す。右手に燭を執り、左手に櫛を正す。墮つる有れば燭に代え、交坐して尊者に倍く毋かれ。乃ち厥の櫛を取り、遂に出でて是れ去る。
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『武教小学』夙起夜寐凡そ士為るの法は、先ず夙に起きて、盥漱櫛し、衣服を正し、用具を佩ぶ。(盥は手を洗うなり。漱は口を漱ぐなり。櫛は梳るなり。用具とは腰刀・扇・火打袋の類なり。)能く平旦の気を養い、(孟子に出ず。)而して君父の恩情を体認し、今日の家業を思量す。身体髪膚、之を父母に受く、敢えて毀傷せざるは孝の始めなり、身を立て道を行い、名を後世に揚げ、以て父母を顕すは孝の終わりなり、と観るべし。而る後、家事を示し、賓客に謁し、君に事う。則ち速やかに出仕す。父母に事うれば、則ち行きて其の安否を察す。出でて事うれば、則ち謀は其の位を出でず。長者に侍すれば、則ち敬すること父兄の如し。能く謙退して争わず。(右は君に事え父母に事え長幼を序するの説なり。皆倫を明らかにするの事なり。)文を以て友を会し、友を以て仁を輔く。(曾子の言なり。朱子曰く、学を講じて以て友に会すれば、則ち道益々明らかなり、と。云云。)益友有れば則ち事を問い、(孔子曰く、益する者三友、損する者三友。友直、友諒、友多聞は、益なり。友便辟、友善柔、友便佞は、損なり、と。)能く信にして偽らず、常に士の正義を思いて、懈るべからず。是れ交わりを全うするの道なり。(以上は朋友の交わりを明らかにするを言うなり。曲礼に曰く、君子は人の歓を尽くさず、人の忠を竭くさず、以て交わりを全うするなり、と。)凡そ仕官の途は、朝は人に先んじて出で、夕は人に後れて退く。帰宅の後、先ず父母に謁し、気を下し色を怡ばしむ。(内則に曰く、気を下し色を怡ばしめ、衣の燠寒、疾痛苛痒を問いて、敬いて抑え搔く、云々、と。)席に着きて留守の用所を問い、(家事を問うなり。)急緩を計りて其の事を行う。閑なれば則ち今日の行事を顧み、暇なれば則ち書伝を披きて、士の正道を考え、義不義の行を知る。日既に没すれば則ち夜戒を為す。(火難を禦ぎ不虞に備うるの戒めなり。更に間断すべからざるなり。)寝所に入り、気を休め体を寛くして、士卒の体を安んぜしむ。(凡そ家司下人は、主に先んじて起き、主に後れて寝ぬ。其の休息は暫時なり。故に夜寐ぬるに安んぜしむるなり。)

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