管子 / 地員
凡上土三十物,種十二物。中土曰五怸。五怸之狀,廪然如壏,潤濕以處。其種大稷細稷,赨莖黃秀,慈忍,水旱細粟如麻。蓄殖果木,不若三土以十分之三。怸土之次曰五纑。五纑之狀,彊力剛堅。其種大邯鄲,細邯鄲,莖葉如枎櫄,其粟大。蓄殖果木,不若三土以十分之三。纑土之次曰五壏。五壏之狀,芬焉若糠以肥其種大荔、細荔,青莖黄秀。蓄殖果木,不若三土以十分之三。
新字:凡上土三十物,種十二物。中土曰五怸。五怸之状,廪然如壏,潤湿以処。其種大稷細稷,赨茎黄秀,慈忍,水旱細粟如麻。蓄殖果木,不若三土以十分之三。怸土之次曰五纑。五纑之状,彊力剛堅。其種大邯鄲,細邯鄲,茎葉如枎櫄,其粟大。蓄殖果木,不若三土以十分之三。纑土之次曰五壏。五壏之状,芬焉若糠以肥其種大荔、細荔,青茎黄秀。蓄殖果木,不若三土以十分之三。
書き下し
凡そ上土は三十物、種は十二物なり。中土を五怸と曰う。五怸の狀は、廪然として壏の如く、潤濕にして以て處る。其の種は大稷・細稷、赨莖黄秀、慈忍たり、水旱には細粟麻の如し。果木を蓄殖するに、三土に若かざること十分の三を以てす。怸土の次は五纑と曰う。五纑の狀は、彊力剛堅なり。其の種は大邯鄲・細邯鄲、莖葉は枎櫄の如く、其の粟大なり。果木を蓄殖するに、三土に若かざること十分の三を以てす。纑土の次は五壏と曰う。五壏の狀は、芬焉として糠の若くして以て肥ゆ。其の種は大荔・細荔、青莖黄秀なり。果木を蓄殖するに、三土に若かざること十分の三を以てす。
現代語訳
上の土は三十種類、種は十二種類である。中の土を五怸という。五怸のありさまは、こんもりとして塩気のある土のようで、湿り気を保っている。その種は大稷も細稷も、赤い茎に黄色い穂で、粘り強く、水にも旱にもあうと細い粟が麻のようになる。果樹を蓄え育てるには、上の三つの土に十分の三だけ及ばない。怸土の次を五纑という。五纑のありさまは、強く力があって堅い。その種は大邯鄲も細邯鄲も、茎と葉は枎や櫄のようで、その粟は大きい。果樹を蓄え育てるには、上の三つの土に十分の三だけ及ばない。纑土の次を五壏という。五壏のありさまは、ふわりとして糠のようで肥えている。その種は大荔も細荔も、青い茎に黄色い穂である。果樹を蓄え育てるには、上の三つの土に十分の三だけ及ばない。
解説
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『管子』地員壏土の次は五剽と曰う。五剽の狀は、華然として芬の如くして以て脤す。其の種は大秬・細秬、黒莖青秀なり。果木を蓄殖するに、三土に若かざること十分の四を以てす。剽土の次は五沙と曰う。五沙の狀は、粟焉として屑塵の厲なるが如し。其の種は大萯・細萯、白莖青秀にして、以て蔓う。果木を蓄殖するに、三土に如かざること十分の四を以てす。沙土の次は五塥と曰う。五塥の狀は、累然として僕累の如く、水旱に忍びず。其の種は大樛杞・細樛杞、黒莖黒秀なり。果木を蓄殖するに、三土に若かざること十分の四を以てす。凡そ中土は三十物、種は十二物なり。
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『管子』地員觳土の次は五鳬と曰う。五鳬の狀は、堅くして骼せず。其の種は陵稻、黒鵝馬夫なり。果木を蓄殖するに、三土に如かざること十分の七を以てす。鳬土の次は五桀と曰う。五桀の狀は、甚だ鹹くして以て苦く、其の物は下と為す。其の種は白稻の長狹なり。果木を蓄殖するに、三土に如かざること十分の七を以てす。凡そ下土は三十物、其の種は十二物なり。凡そ土物は九十、其の種は三十六なり。
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『管子』地員下土を五猶と曰う。五猶の狀は糞の如し。其の種は大華・細華、白莖黒秀なり。果木を蓄殖するに、三土に如かざること十分の五を以てす。猶土の次は五𢎞と曰う。五𢎞の狀は䑕肝の如し。其の種は青梁、黒莖黒秀なり。果木を蓄殖するに、三土に如かざること十分の五を以てす。𢎞土の次は五殖と曰う。五殖の狀は、甚だ澤にして以て疏、離坼して以て臞塉なり。其の種は鴈膳の黒實、朱跗の黄實なり。果木を蓄殖するに、三土に如かざること十分の六を以てす。五殖の次は五觳と曰う。五觳の狀は、婁婁然として、水旱に忍びず。其の種は大菽・細菽、白實多し。果木を蓄殖するに、三土に如かざること十分の六を以てす。
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『管子』地員羣土の長は、是れ唯だ五粟のみ。五粟の物は、或いは赤、或いは青、或いは白、或いは黒、或いは黄なり。五粟に五章あり。五粟の狀は、淖くして肕からず、剛くして觳からず、車輪を濘まさず、手足を汚さず。其の種は大重・細重・白莖・白秀、宜しからざる無きなり。五粟の土は、陵に在り山に在り、隫に在り衍に在るが若きも、其の隂も其の陽も、盡く桐柞に宜しく、秀で長ぜざるは莫し。其の榆其の柳、其の檿其の桑、其の柘其の櫟、其の槐其の楊、羣木蕃り滋り、數々大にして條直く以て長し。其の澤は則ち魚多く、牧は則ち牛羊に宜し。其の地其の樊、俱に竹箭に宜しく、藻楢檀、五臭之に生ず。薜荔白芷、蘪蕪椒連、五臭の校わる所なり。疾に寡なく老い難く、士女皆な好く、其の民は工巧なり。其の泉は黄白、其の人は夷姤なり。五粟の土は、乾きて挌せず、湛して澤せず、髙下と無く、澤を葆ちて以て處る、是を粟土と謂う。
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『管子』地員位土の次は五蘟と曰う。五蘟の狀は、黒土黒菭、青怵として以て肥え、芬然として灰の若し。其の種は櫑葛、赨莖黄秀。恚目、其の葉は苑の若し。以て果木を蓄殖するに、三土に若かざること十分の二を以てす、是を蘟土と謂う。蘟土の次は五壤と曰う。五壤の狀は、芬然として澤の若く屯土の若し。其の種は大水腸・細水腸、赨莖黄秀、以て慈忍たり、水旱に宜しからざる無きなり。果木を蓄殖するに、三土に若かざること十分の二を以てす、是を壤土と謂う。
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『管子』地員粟土の次は五沃と曰う。五沃の物は、或いは赤、或いは青、或いは黄、或いは白、或いは黒なり。五沃の五物、各おの異なる則有り。五沃の狀は、剽怸にして槖土、蟲は全處を易とす。怸剽にして白からず、下は乃ち澤を以てす。其の種は大苗・細苗・赨莖・黒秀・箭長なり。五沃の土は、丘に在り山に在り、陵に在り岡に在り、若しくは陬に在るが若し。陵の陽、其の左其の右、彼の羣木に宜しく、桐柞枎櫄、及び彼の白梓、其の梅其の杏、其の桃其の李、其の秀でて生じ莖起こる。其の棘其の棠、其の槐其の楊、其の榆其の桑、其の杞其の枋、羣禾數々大に、條直く以て長し。其の隂は則ち之に楂棃を生じ、其の陽は則ち安んじて之に五麻を樹う。髙きが若く下きが若く、疇所を擇ばず。其の麻の大なる者は箭の如く葦の如く、大きく長くして以て美なり。其の細き者は雚の如く蒸の如し。與に各おの有らんと欲し、大なる者は類せず、小なる者は則ち治まり、揣りて之を藏むれば、衆く練れる絲の若し。五臭疇に生ず、蓮と蘪蕪、藁本白芷なり。其の澤は則ち魚多く、牧は則ち牛羊に宜し。其の泉は白青、其の人は堅勁にして、疥騷有ること寡なく、終に痟酲無し。五沃の土は、乾きて斥せず、湛して澤せず、髙下と無く、澤を葆ちて以て處る、是を沃土と謂う。