管子 / 四時
西方曰辰,其時曰秋,其氣曰隂隂生金與甲,其德憂哀,靜正嚴順,居不敢淫佚。其事號令,毋使民淫㬥,順旅聚收。量民資以畜聚,賞彼羣幹,聚彼羣材,百物乃收。使民毋怠,所惡其察,所欲必得,我信則克,此謂辰德。辰掌收,收為隂秋行春政則榮,行夏政則水,行冬政則耗。是故秋三月,以庚辛之日發五政。一政曰:禁博塞,圉小辯,鬭譯跽二政曰:毋見五兵之刃。三政曰:慎旅農,趣聚收。四政曰:補缺塞坼。五政曰:脩牆垣,周門閭。五政茍時,五榖皆入。
新字:西方曰辰,其時曰秋,其気曰陰陰生金与甲,其徳憂哀,静正厳順,居不敢淫佚。其事号令,毋使民淫㬥,順旅聚収。量民資以畜聚,賞彼羣幹,聚彼羣材,百物乃収。使民毋怠,所悪其察,所欲必得,我信則克,此謂辰徳。辰掌収,収為陰秋行春政則栄,行夏政則水,行冬政則耗。是故秋三月,以庚辛之日発五政。一政曰:禁博塞,圉小弁,闘訳跽二政曰:毋見五兵之刃。三政曰:慎旅農,趣聚収。四政曰:補欠塞坼。五政曰:脩牆垣,周門閭。五政茍時,五榖皆入。
書き下し
西方は辰と曰い、其の時は秋と曰い、其の氣は隂と曰う。隂は金と甲とを生じ、其の德は憂哀、静正嚴順にして、居りて敢えて淫佚せず。其の事は號令し、民をして淫㬥ならしむる毋く、旅に順いて聚め收む。民の資を量りて以て畜え聚め、彼の羣幹を賞し、彼の羣材を聚めて、百物乃ち收まる。民をして怠る毋からしめ、惡む所は其れ察し、欲する所は必ず得、我信なれば則ち克つ、此れを辰德と謂う。辰は收を掌り、收は隂と為る。秋に春の政を行えば則ち榮え、夏の政を行えば則ち水あり、冬の政を行えば則ち耗る。是の故に秋三月、庚辛の日を以て五政を發す。一政に曰く、博塞を禁じ、小辯を圉ぎ、鬭譯を跽かしむ。二政に曰く、五兵の刃を見す毋かれ。三政に曰く、旅農を慎み、聚收を趣す。四政に曰く、缺を補い坼を塞ぐ。五政に曰く、牆垣を脩め、門閭を周くす。五政苟しくも時なれば、五榖皆な入る。
現代語訳
西方を辰といい、その時を秋といい、その気を陰という。陰は金と甲を生む。その徳は憂え哀しみ、静かで正しく厳かに従い、居ても勝手に遊ばない。その仕事は号令を出し、民をみだらに荒れさせず、隊にそって集め収めることである。民の蓄えを量って蓄え集め、幹となる者を賞し、材となる者を集めれば、百のものが収まる。民を怠らせず、憎むところはよく調べ、欲するところは必ず得る。こちらに信があれば勝つ。これを辰の徳という。辰は収めることを司り、収めることが陰となる。秋に春の政を行えば茂りすぎ、夏の政を行えば水が出て、冬の政を行えば減る。だから秋の三か月は、庚と辛の日に五つの政を出す。一つは、博打を禁じ、小さな言い争いを防ぎ、争う者をひざまずかせること。二つは、五つの兵器の刃を人目にさらさないこと。三つは、隊と農を慎ませ、集め収めるのを急がせること。四つは、欠けたところを補い、裂けたところを塞ぐこと。五つは、垣を修め、門と里の入り口をめぐらせること。この五つが時にかなえば、五穀はみな収まる。
解説
この章句が説くこと
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『管子』幼官秋に夏の政を行えば葉づき、春の政を行えば華さき、冬の政を行えば耗る。十二日にして期風至り、秋事を戒む。十二日にして小卯、百爵に薄る。十二日にして白露下り、收聚す。十二日にして復理、賜與す。十二日にして始節、事を賦す。十二日にして始卯、男女を合わす。十二日にして中卯、十二日にして下卯、三卯事を同じくす。九和の時節、君は白色を服し、辛味を味わい、商聲を聽き、濕氣を治め、九數を用い、白后の井に飲み、介蟲の火を以て㸑ぐ。恭敬を藏し、搏銳を行い、坦氣修まり通ず。凡そ物開き静かにして、形生じ理まる。男女の畜を間い、鄉閭の什伍を修め、委積の多寡を量り、府官の計數を定め、老弱を養いて通ずる勿く、利周を信にして私無し。此れ圖の西方方外に居る。
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『管子』禁藏五正を發し、薄罪を赦し、拘民を出だし、仇讎を解くは、時功を建て、生榖を施す所以なり。夏は五德を賞し、爵祿を滿たし、官位を遷し、孝弟を禮し、賢力を復するは、功を勸むる所以なり。秋は五刑を行い、大罪を誅するは、淫邪を禁じ、盜賊を止むる所以なり。冬は五藏を收め、萬物を最むるは、内に民を作す所以なり。四時の事備わりて、民の功百倍す。故に春は仁、夏は忠、秋は急、冬は閉、天の時に順い、地の宜を約し、人の和に忠なり。故に風雨時に、五榖實り、草木美しく多く、六畜蕃息し、國富み兵彊く、民材ありて令行われ、内に煩擾の政無く、外に彊敵の患い無し。夫れ動静順いて然る後に和すなり。其の時を失わずして然る後に富み、其の法を失わずして然る後に治まる。故に國は虚しくは富まず、民は虚しくは治まらず。治まらずして昌え、亂れずして亡ぶる者は、古より今に至るまで、未だ嘗て有らざるなり。
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『管子』四時中央は土と曰い、土德は實に四時を輔け、入出するに風雨を以てす。土を節すれば力を益し、土は皮肌膚を生ず。其の德は和平にして用うるに均しく、中正にして私無く、實に四時を輔く。春は嬴育し、夏は養長し、秋は聚收し、冬は閉藏す。大寒乃ち極まりて、國家乃ち昌え、四方乃ち服す、此れを嵗德と謂う。日は賞を掌り、賞は暑と為る。嵗は和を掌り、和は雨と為る。夏に春の政を行えば則ち風あり、秋の政を行えば則ち水あり、冬の政を行えば則ち落つ。是の故に夏三月、丙丁の日を以て五政を發す。一政に曰く、功有るを求め、勞力を發する者を舉ぐ。二政に曰く、久墳を開き、故屋を發き、故窌を辟きて以て假貸す。三政に曰く、扇を禁じ笠を去り、扱免する毋く、急漏の田廬を除くを令す。四政に曰く、德有るを求め、民に布施する者に賜いて之を賞す。五政に曰く、罝を設けて禽獸をとるを禁じ、飛鳥を殺す毋からしむ。五政苟しくも時なれば、夏雨乃ち至るなり。
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『管子』四時北方は月と曰い、其の時は冬と曰い、其の氣は寒と曰う。寒は水と血とを生じ、其の德は淳越、温怒周密なり。其の事は號令し、禁徙を脩め、民をして静止せしむれば、地乃ち泄れず。刑を斷じ罰を致し、有罪を赦す無く、以て隂氣に符す。大寒乃ち至り、甲兵乃ち强く、五榖乃ち熟し、國家乃ち昌え、四方乃ち備わる、此れを月德と謂う。月は罰を掌り、罰は寒と為る。冬に春の政を行えば則ち泄れ、夏の政を行えば則ち靁あり、秋の政を行えば則ち旱す。是の故に冬三月、壬癸の日を以て五政を發す。一政に曰く、孤獨を論じ長老を恤む。二政に曰く、善く隂に順い、神祀を脩め、爵祿を賦し、備位を授く。三政に曰く、㑹計を效し、山川の藏を發く毋かれ。四政に曰く、姦遁を捕え、盜賊を得る者に賞有り。五政に曰く、遷徙を禁じ、流民を止め、分異を圉ぐ。五政苟しくも時なれば、冬事過たず、求むる所必ず得、惡む所必ず伏す。
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『管子』四時然らば則ち春夏秋冬將に何をか行わんとする。東方は星と曰い、其の時は春と曰い、其の氣は風と曰う。風は木と骨とを生じ、其の德は嬴つを喜びて節時を發出す。其の事は號令し、神位を脩除し、謹みて禱りて梗を弊う。宗は陽を正し、隄防を治め、耕芸樹藝し、津梁を正し、溝瀆を脩め、屋を甃きて水を行らせ、怨を解き罪を赦し、四方に通ず。然らば則ち柔風甘雨乃ち至り、百姓乃ち壽く、百蟲乃ち蕃る、此れを星德と謂う。星なる者は發を掌りて風と為す。是の故に春に冬の政を行えば則ち雕み、秋の政を行えば則ち霜り、夏の政を行えば則ち欲す。是の故に春三月、甲乙の日を以て五政を發す。一政に曰く、幼孤を論じ、有罪を舍す。二政に曰く、爵列を賦し、祿位を授く。三政に曰く、凍解くれば、溝瀆を脩め、亡人を復す。四政に曰く、險阻を端し、封疆を脩め、千伯を正す。五政に曰く、麑夭を殺す無く、華を蹇き芉を絶つ毋かれ。五政苟しくも時なれば、春雨乃ち來たる。
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『管子』幼官圖秋に夏の政を行えば葉づき、春の政を行えば華さき、冬の政を行えば耗る。十二日にして期風至り、秋事を戒む。十二日にして小卯、百爵に薄る。十二日にして白露下り、收聚す。十二日にして復理、賜予す。十二日にして始前節、次いで事を賦す。十二日にして始卯、男女を合わす。十二日にして中卯、十二日にして下卯、三卯事を同じくす。九和の時節、君は白色を服し、辛味を味わい、商聲を聽き、濕氣を治め、九數を用い、白后の井に飲み、介蟲の火を以て㸑ぐ。恭敬を藏し、搏銳を行い、坦氣修まり通ず。凡そ物開き静かにして、形生じ理まる。男女の畜を間い、鄉里の什伍を修め、委積の多寡を量り、府官の計數を定め、老弱を養いて通ずる勿く、利害を信にして私無し。此れ圖の西方方外に居る。