管子 / 幼官
旗物尚青,兵尚矛,刑則交寒害器成不守,經不知;教習不著,發不意。經不知,故莫之能圉;發不意,故莫之能應。莫之能應,故全勝而無害;莫之能圉故必勝而無敵。四機不明,不過九日而游兵驚軍;障塞不審,不過八日而外賊得間;由守不慎,不過七日而内有讒謀;詭禁不修,不過六日而竊盜者起;死亡不食,不過四日而軍財在敵。此居於圖東方方外。
新字:旗物尚青,兵尚矛,刑則交寒害器成不守,経不知;教習不著,発不意。経不知,故莫之能圉;発不意,故莫之能応。莫之能応,故全勝而無害;莫之能圉故必勝而無敵。四機不明,不過九日而游兵驚軍;障塞不審,不過八日而外賊得間;由守不慎,不過七日而内有讒謀;詭禁不修,不過六日而竊盗者起;死亡不食,不過四日而軍財在敵。此居於図東方方外。
書き下し
旗物は青を尚び、兵は矛を尚ぶ。刑は則ち交寒害す。器成りて守らず、經知られず。教習著われず、不意に發す。經知られず、故に之を能く圉ぐもの莫し。不意に發す、故に之を能く應ずるもの莫し。之を能く應ずるもの莫し、故に全く勝ちて害無し。之を能く圉ぐもの莫し、故に必ず勝ちて敵無し。四機明らかならざれば、九日を過ぎずして游兵軍を驚かす。障塞審らかならざれば、八日を過ぎずして外賊間を得。由守慎まざれば、七日を過ぎずして内に讒謀有り。詭禁修まらざれば、六日を過ぎずして竊盜する者起こる。死亡食まざれば、四日を過ぎずして軍財敵に在り。此れ圖の東方方外に居る。
現代語訳
旗の色は青を尊び、武器は矛を尊ぶ。刑は寒さを交えて害する。器はできても守りには使わず、筋道は知られない。教練は表に出さず、不意に発する。筋道が知られないから、防げる者がいない。不意に発するから、応じられる者がいない。応じられる者がいないから、まったく勝って害がない。防げる者がいないから、必ず勝って敵がない。四つの機を明らかにしなければ、九日と経たずに遊兵が軍を騒がせる。関所と砦をはっきりさせなければ、八日と経たずに外の賊がすきを得る。守りのよりどころを慎まなければ、七日と経たずに内に讒言のたくらみが起こる。ひそかな禁を整えなければ、六日と経たずに盗む者が出る。死んだ者に食を供えなければ、四日と経たずに軍の財が敵の手に渡る。これは図の東方、外側に置かれる。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
-
孫子・虚実篇故に前に備うれば則ち後寡なく、後に備うれば則ち前寡なし。左に備うれば則ち右寡なく、右に備うれば則ち左寡なし。備えざる所無ければ、則ち寡なからざる所無し。寡なき者は人に備うる者なり、衆き者は人をして己に備えしむる者なり。
-
葉隠・聞書第一覺りの士というのは、事に逢って仕(し)たるように、前方に、それぞれの仕様(しよう)を吟味し置いて、その時に出合い、仕果(しはた)す者である。不覺の士というのは、その時に至って前方に穿鑿せぬのは、不覺の士と申す。
-
孟子・公孫丑章句上孟子曰く、「仁なれば則ち榮え、不仁なれば則ち辱めらる。今辱めらるるを惡んで不仁に居るは、是れ猶ほ濕を惡んで下きに居るがごときなり。如し之を惡まば、徳を貴びて士を尊ぶに如くは莫し。賢者位に在り、能者職に在り、國家閒暇なりとせん。是の時に及びて其の政刑を明らかにせば、大國と雖も、必ず之を畏れん。詩に云う、『天の未だ陰雨せざるに迨(およぶ)んで、彼の桑土を徹(とる)り、牖(ユウ)戶を綢繆す。今此の下民、敢て予を侮どること或らんや。』孔子曰く、『此の詩を為りし者は、其れ道を知れるか。』能く其の國家を治めば、誰か敢て之を侮らん。今國家閒暇なりとせん。是の時に及んで般樂怠敖せば、是れ自ら禍を求むるなり。禍ᐻは己自り之を求めざる者無し。詩に云う『永く言、命を配し、自ら多ᐻを求む。』太甲に曰く、『天の作せる孼は猶ほ違く可し。自ら作せる孼は活く可からず。』此を之れ謂うなり。」
-
尚書・說命中惟れ事を事とするに、乃ち其れ備え有り、備え有れば患い無し。
-
孫子・始計篇その備えなき所を攻め、その意に出でざる所に出づ。
-
孫子・虚実篇その趨かざる所に出で、その意わざる所に趨く。