韓非子 / 初見秦第一
夫一人奮死、可以對十、十可以對百、百可以對千、千可以對萬、萬可以剋天下。
新字:夫一人奮死、可以対十、十可以対百、百可以対千、千可以対万、万可以剋天下。
書き下し
夫の一人の奮死は以て十に對る可く、十は以て百に對る可く、百は以て千に對る可く、千は以て萬に對る可く、萬は以て天下に剋つ可し。
現代語訳
そもそも一人が必死で戦えば十人に匹敵し、十人は百人に、百人は千人に、千人は一万人に匹敵し、一万人がそうであれば天下に勝つことができる。
解説
「一人が命を惜しまず必死で戦えば十人に相当し、十人は百人に、百人は千人に、千人は一万人に、一万人はついに天下に勝つほどの力を持つ」という教えです。人数の多さよりも、一人ひとりの本気度がものを言うという考え方です。これは会社の仕事に限らず、町内会や部活動、家庭でも同じことが言えます。同じ十人でも、なんとなく集まっているだけの十人と、それぞれが本気で取り組む十人とでは、出せる力に何倍もの差が生まれます。人をまとめる立場にある人の役目は、掛け声だけで人数を集めることではなく、一人ひとりの心に火をつけ、本気にさせることです。たとえ小さな集まりでも、そこに集う一人ひとりが本気であれば、大きな相手にも決してひけを取らない力を発揮できるのです。
この章句が説くこと
組織力パフォーマンスモチベーションレバレッジエンゲージメント仕組み化
関連する章句
-
論語・述而篇葉公、孔子を子路に問う。子路答えず。子曰わく、女(なんじ)奚ぞ曰わざる。その人と為りや、憤を発して食を忘れ、楽しみて憂を忘れ、老の将に至らんとするを知らざるのみ。
-
論語・雍也篇子曰わく、之を知る者は之を好む者に如かず、之を好む者は之を楽しむ者に如かず。
-
論語・為政篇子曰わく、人にして信無くんば、其れこれを知ることなきなり。大車に輗無く、小車に軏無くんば、其れこれを以て行かんや。
-
論語・雍也篇子曰わく、賢なるかな回や!一簞の食、一瓢の飲、陋巷に在り。人はその憂えに堪えずといえども、回やその楽しみを改めず。賢なるかな回や。
-
論語・子罕篇子曰わく、三軍の帥を奪うべくも、匹夫の志を奪うべからず。
-
『韓非子』六反第四十六聖人の治や、法禁を審らかにす。法禁明著なれば則ち官法あり。賞罰を必す。賞罰阿らざれば則ち民用いらる。民用いられ官治まれば則ち國富む。國富めば則ち兵強くして、而して霸王の業成る。