韓非子 / 顯學第五十
夫冰炭不同器而久,寒暑不兼時而至,雜反之學不兩立而治。
新字:夫冰炭不同器而久,寒暑不兼時而至,雑反之学不両立而治。
書き下し
夫れ冰炭は器を同じくして久しからず、寒暑は時を兼ねて至らず、雜反の學は兩立して治まらず。
現代語訳
そもそも氷と炭火は同じ器に入れて長く保つことはできず、寒さと暑さは同じ時に一緒に来ることはない。それと同じく、雑多で相反する学問を両立させて国が治まることはない。
解説
顕学篇で、儒墨の対立や漆雕氏と宋栄子の正反対の主張を君主がともに礼遇する矛盾を論じたうえで、それを比喩で締めくくる一句です。氷と炭火を同じ器に入れればどちらかが消え、寒と暑は同時には来ない。同じように、互いに相反する学説を同時に採用して国が治まるはずはない、と韓非は言います。「冰炭相容れず」の成句の源の一つとしても知られます。今の組織でも、方針や評価基準が互いに打ち消し合うものであれば、どちらも中途半端になり、現場は迷うばかりです。何を取り、何を捨てるかを決めることが、リーダーの最も大事な仕事だと気づかせてくれます。
この章句が説くこと
冰炭バリュー企業理念矛盾取捨一貫性
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