韓非子 / 飾邪第十九
故曰:龜筴鬼神不足舉勝,左右背鄉不足以專戰。然而恃之,愚莫大焉。
新字:故曰:亀筴鬼神不足舉勝,左右背鄉不足以専戦。然而恃之,愚莫大焉。
書き下し
故に曰く、「龜筴鬼神以て勝を舉ぐるに足らず、左右背鄉以て専ら戦うに足らず。然り而して之を恃むは、愚なること焉より大なるは莫し。」
現代語訳
「占い(龜筴鬼神)によって勝利を得ることはできず、星の配置(左右背鄉)によって戦いに勝つことはできない。それなのにこれらを頼りにするのは、この上なく愚かなことである。」
解説
亀の甲羅や蓍(めどぎ)を使った占い、神仏の力、あるいは星の並びといったものは、実際に勝ちを手にする助けにはならない、それなのにこうしたものを頼みにするのは、この上なく愚かなことだという教えです。物事を決める場面で、占いや縁起担ぎ、根拠のはっきりしない過去の勘だけを頼りにするのは危ういものです。今日晴れているから商談がうまくいく、この服を着ると運がいいといった思い込みに頼って大事な判断をしてしまう人は少なくありません。人の上に立つ者は、そうした気休めではなく、実際に集めた事実や数字、これまでの経験から積み上げた確かな根拠に基づいて判断すべきです。家庭でも、子どもの進路や大きな買い物を決める時に、噂や占いに頼るよりも、実際の情報をきちんと集めて考える方が、後悔のない選択につながります。
この章句が説くこと
データドリブン客観的判断非合理性意思決定ジンクス
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