格言聯璧 / 悖凶類・勢に倚りて人を欺く
富貴家不肯從寬,必遭橫禍。 聰明人不肯學厚,必夭天年。 倚勢欺人,勢盡而為人欺。 恃財侮人,財散而受人侮。 暗裏算人者,算的是自家兒孫。
新字:富貴家不肯従寛,必遭横禍。 聰明人不肯学厚,必夭天年。 倚勢欺人,勢尽而為人欺。 恃財侮人,財散而受人侮。 暗裏算人者,算的是自家児孫。
書き下し
富貴の家肯へて寬に從はざれば、必ず橫禍に遭ふ。 聰明の人肯へて厚を學ばざれば、必ず天年を夭す。 勢に倚りて人を欺けば、勢盡きて人の為に欺かる。 財を恃みて人を侮れば、財散じて人の侮を受く。 暗裏に人を算る者は、算る的は是れ自家の兒孫なり。
現代語訳
富貴の家が寛大であろうとしなければ、必ず思いがけない災いに遭います。 聡明な人が重厚さを学ぼうとしなければ、必ず天寿を全うできずに若死にします。 勢力を頼みに人をあざむけば、勢力が尽きたとき人にあざむかれます。 財産を頼みに人を侮れば、財産が散じたとき人に侮られます。 陰で人を陥れようと計る者は、実は自分の子や孫を計っているのです。
解説
悖凶類、つまり道にそむいて凶を招く行いを集めた類の冒頭です。最初の対句は、富貴な家と聡明な人という、恵まれた者ほど陥りやすい危うさを突いています。富には寛大さを、才には重厚さを添えなければ、かえって身を滅ぼすというのです。続く対句は、勢いと財を頼んで人を見下す者が、それを失ったとき同じ目に遭うと説きます。勢いも財も一時のもので、失ったときに周りの態度が一変するのは今も同じです。最後の行は次の単位の「空中造謗者」と対になり、陰謀の報いは子孫に及ぶと戒めます。恵まれているときほど謙虚であれという、昔から変わらない教えです。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
謙虚寛容報い傲慢処世
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