格言聯璧 / 惠吉類・名の遠きを求めずして名自ら遠し
孝子百世之宗;仁人,天下之命。 形之正,不求影之直而影自直。 聲之平,不求響之和而響自和。 德之崇,不求名之遠而名自遠。 有陰德者,必有陽報。
新字:孝子百世之宗;仁人,天下之命。 形之正,不求影之直而影自直。 声之平,不求響之和而響自和。 徳之崇,不求名之遠而名自遠。 有陰徳者,必有陽報。
書き下し
孝子は百世の宗、仁人は、天下の命なり。 形の正しきは、影の直きを求めずして影自ら直し。 聲の平らかなるは、響の和するを求めずして響自ら和す。 德の崇きは、名の遠きを求めずして名自ら遠し。 陰德有る者は、必ず陽報有り。
現代語訳
孝子は百代にわたる一族の宗であり、仁者は天下の命綱です。 形が正しければ、影がまっすぐであることを求めなくても、影は自然にまっすぐになります。 声が穏やかであれば、響きが調和することを求めなくても、響きは自然に調和します。 徳が高ければ、名声が遠くまで届くことを求めなくても、名声は自然に遠くまで届きます。 陰徳を積む者には、必ず目に見える報いがあります。
解説
一行目は前の単位の忠臣孝子を受けて、孝子と仁人を一族と天下の要に置きます。続く三行は形と影、声と響き、徳と名を並べ、本体が正しければ結果は求めなくても自然についてくると説きます。影や響きを直接整えようとしても無理なように、名声を追うのも本末転倒だというたとえです。最後の行は『淮南子』人間訓の「有陰德者必有陽報」とほぼ同じ句で、次の単位の「有隱行者必有昭名」と対になります。評判や人気の数字を気にするより、自分の仕事の中身を正すほうが、結局は遠くまで届くのかもしれません。
この章句が説くこと
陰徳孝行名声修身報い
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