格言聯璧 / 接物類・公は明を生じ誠は明を生ず
遇事只一味鎮定從容,雖紛若亂絲,終當就緒。 待人無半毫矯偽欺詐,縱狡如山鬼,亦自獻誠。 公生明,誠生明,從容生明。 人好剛,我以柔勝之。
新字:遇事只一味鎮定従容,雖紛若乱糸,終当就緒。 待人無半毫矯偽欺詐,縦狡如山鬼,亦自献誠。 公生明,誠生明,従容生明。 人好剛,我以柔勝之。
書き下し
事に遇ひては只だ一味に鎮定從容たれば、紛として亂絲の若しと雖も、終に當に緒に就くべし。 人を待つに半毫の矯偽欺詐無ければ、縱ひ狡なること山鬼の如くとも、亦た自ら誠を獻ぜん。 公は明を生じ、誠は明を生じ、從容は明を生ず。 人剛を好めば、我柔を以て之に勝つ。
現代語訳
事に出会ったら、ひたすら落ち着いてゆったり構えていれば、もつれた糸のように入り乱れていても、最後には必ず糸口が見つかります。 人に接するときに、わずかな偽りやごまかしもなければ、たとえ山の化け物のようにずる賢い相手でも、自分から誠を差し出してくるでしょう。 公平さは明察を生み、誠実さは明察を生み、ゆとりは明察を生みます。 相手が剛を好むなら、自分は柔によってそれに勝ちます。
解説
事への構えと人への構えを対にした句から始まります。事には落ち着き、人には誠という二本立てで、どちらも焦りや策略を捨てることが、かえって結果を生むと説きます。山鬼は山に棲む化け物で、ずる賢い者のたとえです。三句目は、物事を明らかに見通す力が、公平・誠実・ゆとりの三つから生まれると簡潔にまとめたもので、覚えやすい言葉です。最後の句は、次の単位に続く、剛には柔、術には誠、気には理で応じるという三つ組の始まりです。込み入った問題に向き合うとき、まず自分が落ち着き、私心や小細工がないかを点検する。それだけで、見えなかった糸口が見えてくることは多いものです。
この章句が説くこと
誠実冷静接物明察柔和
関連する章句
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孟子・離婁章句下孟子曰く、「言に實無きは不祥なり。不祥の實は、賢を蔽う者之に當る。」 <解説> この節は分かりにくい。朱注に云う、「或いは曰く、天下の言實に不祥なる者有る無し、惟れ賢を蔽い不祥の實を為すと、或いは曰く、言にして實無き者は不祥なり、故に賢を蔽い不祥の實を為す、二説同じからず、未だ孰れが是なるか知らず、疑うらくは或いは闕文有らん。」私は後説を採用し、かなり強引な解釈をした。やはり朱子の言うように闕分が有るのだろうか。
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