人物志 / 九徵
一至,謂之偏材;偏材,小雅之質也。
書き下し
一至なる、之を偏材と謂ふ。偏材は、小雅の質なり。
現代語訳
一つの面だけで秀でている人物、これを偏材と呼ぶ。偏材もまた、それなりに立派な資質である。
解説
一つの面で秀でているだけの人物を、人物志は偏材と呼びつつ、それも立派な資質だと肯定する。誰もが中庸の聖人になれるわけではなく、多くの人は何かに偏った持ち味を生きている。自分の得意なことが限られていると感じても、それを劣った状態と捉える必要はない。偏りを認めたうえでどう活かすかを考える方が、はるかに建設的である。
この章句が説くこと
偏材一芸肯定