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囲炉夜話 / 第百十則・惕るれば則ち咎無し

小心謹慎者,必善其後,惕則無咎也。 高自位置者,難保其終,亢則有悔也。

書き下し

小心謹慎なる者は、必ず其の後を善くす、惕るれば則ち咎無きなり。 高く自ら位置する者は、其の終はりを保ち難し、亢れば則ち悔い有るなり。

現代語訳

細心で慎み深い者は、必ずその後をうまく収めます。恐れ慎んでいれば災いがないからです。自分を高いところに置いて構える者は、最後まで無事でいることが難しいのです。高ぶりすぎれば悔いがあるからです。

解説

慎み深い者と高ぶる者の行く末を、易経の言葉で裏づけた則です。惕則無咎は乾の卦の九三に、日暮れまで恐れ慎めば危うくても咎なし、とある言葉を踏まえています。亢則有悔は同じ乾の卦の上九、亢龍悔い有り、つまり昇りつめた龍には悔いがある、という有名な句です。小心謹慎の人は目立たなくても最後をうまく締めくくり、自分を高く位置づける人は一時は華やかでも終わりを保てない、というのです。同じ乾の卦の中で、慎む位置と昇りつめた位置を対比させているのが、この則の巧みさです。今日でも、成功の絶頂にある人ほど足元をすくわれやすいものです。うまくいっているときこそ、慎みを忘れないことが長続きの秘訣です。

この章句が説くこと

謹慎謙虚易経驕慢修身

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この一句を、あなたの毎日に。

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