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囲炉夜話 / 第九十一則・敬心は以て邪心を化すべし

教小兒宜嚴,嚴氣足以平躁氣。待小人宜敬,敬心可以化邪心。

新字:教小児宜厳,厳気足以平躁気。待小人宜敬,敬心可以化邪心。

書き下し

小兒を教ふるは宜しく嚴なるべし、嚴氣は以て躁氣を平らぐるに足る。小人を待つは宜しく敬なるべし、敬心は以て邪心を化すべし。

現代語訳

幼い子を教えるには厳しくあるべきです。厳しい気は、落ち着きのない気をしずめるのに十分だからです。小人に接するには敬意をもってあたるべきです。敬う心は、よこしまな心を変えることができるからです。

解説

子どもと小人という扱いにくい相手への接し方を、厳と敬の二字で示した則です。前半は、落ち着きのない子どもには、厳しさが気持ちをしずめる力になると言います。後半は意外な答えで、ずる賢い小人にこそ敬意をもって接せよと言います。軽んじたり見下したりすると相手はますます反発しますが、礼をもって向き合えば、よこしまな心がやわらぐことがあるという洞察です。ここでの厳は怒鳴ることではなく、けじめのある態度のことでしょう。今日の言葉にすれば、子どもには一貫した規律を、手ごわい相手には礼儀正しい距離を、ということです。相手を変えようとする前に、自分の構えを整えることが先だと気づかせます。

この章句が説くこと

教子寛容小人処世

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