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言志四録 / 南洲手抄

博聞強記、聰明横也。精義入神、聰明竪也。

書き下し

博聞強記は、聡明の横なり。精義神に入るは、聡明の竪なり。

現代語訳

広く聞き多くを記憶するのは、聡明さの「横(広がり)」である。物事の意味を深く究めて神妙の域に達するのは、聡明さの「竪(深さ)」である。

解説

知性を「横」と「竪(縦)」の二方向でとらえた一条です。博聞強記——知識を広く集め記憶する力は、聡明さの水平方向の広がり。一方、精義入神——一つの道理をどこまでも深く掘り下げて本質に達する力は、垂直方向の深さです。一斎は両者を並べつつ、後続の六十五番では「竪の工夫は深く自得し、横の工夫は浅く散漫になりがち」と、深さの側を重んじます。情報を広く浅く集めることが容易になった現代だからこそ、一つを深く究める「竪」の学びの価値を問い直させる言葉です。

この章句が説くこと

博聞強記精義入神知の深さ学問

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