淮南子 / 要略
《精神》者,所以原本人之所由生,而曉寤其形骸九竅,取象與天,合同其血氣,與雷霆風雨比類其喜怒,與晝宵寒暑並明,審死生之分,別同異之跡,節動靜之機,以反其性命之宗,所以使人愛養其精神,撫靜其魂魄,不以物易己,緊守虛無之宅者也。
新字:《精神》者,所以原本人之所由生,而暁寤其形骸九竅,取象与天,合同其血気,与雷霆風雨比類其喜怒,与昼宵寒暑並明,審死生之分,別同異之跡,節動静之機,以反其性命之宗,所以使人愛養其精神,撫静其魂魄,不以物易己,緊守虚無之宅者也。
書き下し
精神なる者は、人の由りて生ずる所を原本して、其の形骸九竅を曉寤し、象を天に取り、其の血氣を合同し、雷霆風雨と其の喜怒を比類し、晝宵寒暑と並び明らかにし、死生の分を審らかにし、同異の跡を別かち、動靜の機を節し、以て其の性命の宗に反る所以なり。人をして其の精神を愛養し、其の魂魄を撫靜し、物を以て己を易えず、虛無の宅を緊守せしむる所以の者なり。
現代語訳
精神篇は、人が何によって生まれるかをもとから尋ね、その体と九つの穴のはたらきに気づかせ、天にかたどり、血と気を対応させ、雷や風雨と人の喜怒を並べ、昼夜や寒暑と並べて明らかにし、死と生の分かれを見きわめ、同じと違うの跡を分け、動くと静まるのかなめを整えて、性と命の大もとに立ち返るためのものである。人が自分の精神を大切に養い、魂魄を撫でて静め、物によって自分を取り替えず、虚無の住まいを固く守れるようにするためのものである。
解説
「物を以て己を易えず」。手に入れたもの、失ったもので、自分そのものを取り替えてしまわない。精神篇のねらいが、この一句に集約されています。喜怒を雷や風雨と並べているのも面白い。感情は天気のようなもので、通り過ぎるものとして扱われています。
この章句が説くこと
精神なる者は人の由りて生ずる所を原本して其の形骸九竅を暁寤す象を天に取り其の血気を合同し雷霆風雨と其の喜怒を比類す死生の分を審らかにし同異の跡を別かち動静の機を節す以て其の性命の宗に反る所以なり人をして其の精神を愛養し物を以て己を易えず虚無の宅を緊守せしむる精神
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