淮南子 / 脩務訓
夫純鉤、魚腸之始下型,擊則不能斷,刺則不能入,及加之以砥礪,摩其鋒鍔,則水斷龍舟,陸剸犀甲。明鏡之始下型,矇然未見形容,及其粉以玄錫,摩以白旃,鬢眉微豪,可得而察。夫學,亦人之砥錫也,而謂學無益者,所以論之過。
新字:夫純鉤、魚腸之始下型,擊則不能断,刺則不能入,及加之以砥礪,摩其鋒鍔,則水断竜舟,陸剸犀甲。明鏡之始下型,矇然未見形容,及其粉以玄錫,摩以白旃,鬢眉微豪,可得而察。夫学,亦人之砥錫也,而謂学無益者,所以論之過。
書き下し
夫れ純鉤・魚腸の始めて型を下るや、擊てば則ち斷つ能わず、刺せば則ち入る能わず。之に加うるに砥礪を以てし、其の鋒鍔を摩するに及びては、則ち水には龍舟を斷ち、陸には犀甲を剸る。明鏡の始めて型を下るや、矇然として未だ形容を見わさず。其の粉するに玄錫を以てし、摩するに白旃を以てするに及びては、鬢眉の微豪も、得て察す可し。夫れ學は、亦た人の砥錫なり。而るに學 益無しと謂う者は、之を論ずる所以の過ちなり。
現代語訳
純鉤や魚腸の名剣も、鋳型から出たばかりのときは、斬っても断てず、突いても入らない。そこへ砥石をあて、刃先を研ぎ上げれば、水では龍舟を断ち、陸では犀の甲を切り裂く。よく映る鏡も、鋳型から出たばかりのときは、ぼんやりして姿を映さない。錫の粉をかけ、白い毛氈で磨けば、鬢や眉の細い毛まで見分けられる。学とは、人にとっての砥石であり磨き粉である。それなのに学は無益だと言う者は、論の立て方が間違っている。
解説
名剣も鏡も、生まれたままでは役に立ちません。砥石と磨き粉を通ってはじめて、龍舟を断ち、眉毛の一本まで映す。素材が良いか悪いかの話をやめて、そこから先の工程の話にした一段です。「學は、亦た人の砥錫なり」。素質がある人ほど、研いでいないだけの状態が長く続くことがあります。
この章句が説くこと
純鉤・魚腸の始めて型を下るや擊てば則ち断つ能わず刺せば則ち入る能わず之に加うるに砥礪を以てし其の鋒鍔を摩するに及びては水には竜舟を断ち陸には犀甲を剸る明鏡の始めて型を下るや矇然として未だ形容を見わさず摩するに白旃を以てするに及びては鬢眉の微豪も得て察す可し夫れ学は亦た人の砥錫なり学益無しと謂う者は之を論ずる所以の過ちなり鍛錬
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