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淮南子 / 兵略訓

所謂天數者,左青龍,右白虎,前朱雀,後玄武。所謂地利者,後生而前死,左牡而右牝。所謂人事者,慶賞信而刑罰必。動靜時,舉錯疾。此世傳之所以為儀錶者,固也,然而非所以生。儀錶者,因時而變化者也。是故處於堂上之陰,而知日月之次序;見瓶中之冰,而知天下之寒暑。夫物之所以相形者微,唯聖人達其至。

新字:所謂天数者,左青竜,右白虎,前朱雀,後玄武。所謂地利者,後生而前死,左牡而右牝。所謂人事者,慶賞信而刑罰必。動静時,舉錯疾。此世伝之所以為儀錶者,固也,然而非所以生。儀錶者,因時而変化者也。是故処於堂上之陰,而知日月之次序;見瓶中之冰,而知天下之寒暑。夫物之所以相形者微,唯聖人達其至。

書き下し

所謂 天數なる者は、左に青龍、右に白虎、前に朱雀、後に玄武なり。所謂 地利なる者は、後に生じて前に死し、左を牡にして右を牝にす。所謂 人事なる者は、慶賞 信ありて刑罰 必なり。動靜 時あり、舉錯 疾やかなり。此れ世の傳えて以て儀錶と爲す所の者にして、固よりなり。然れども生ずる所以に非ず。儀錶なる者は、時に因りて變化する者なり。是の故に堂上の陰に處りて、日月の次序を知り、瓶中の冰を見て、天下の寒暑を知る。夫れ物の相い形る所以の者は微なり。唯だ聖人のみ其の至りに達す。

現代語訳

いわゆる天の数とは、左に青龍、右に白虎、前に朱雀、後ろに玄武である。いわゆる地の利とは、後ろが生で前が死、左を牡とし右を牝とすることである。いわゆる人の事とは、賞に信があり刑罰が必ず行われることである。動と静に時があり、取捨が素早い。これは世に伝わって手本とされているもので、もとよりそのとおりである。だが、それ自体が生み出すものではない。手本というものは、時に応じて変化するものである。だから堂の上の日陰にいながら、日月の巡る順序を知り、瓶の中の氷を見て、天下の寒暑を知る。物が互いにかたちを表す手がかりは微かである。ただ聖人だけがその極みに達する。

解説

四神も地形の吉凶も賞罰の原則も、伝わってきた手本としては正しい。ただし「儀錶なる者は、時に因りて變化する者なり」。手本のほうが時とともに動くのだから、それを固定して使うことはできない、と。そして有名な一句が来ます。「瓶中の冰を見て、天下の寒暑を知る」。手元の小さな徴候から全体を読む。手本を覚えることと、徴候を読むことの差が示されています。

この章句が説くこと

所謂天数なる者は左に青竜右に白虎前に朱雀後に玄武なり所謂人事なる者は慶賞信ありて刑罰必なり此れ世の伝えて以て儀錶と為す所の者なり然れども生ずる所以に非ず儀錶なる者は時に因りて変化する者なり瓶中の冰を見て天下の寒暑を知る兆し

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