淮南子 / 齊俗訓
昔有扈氏為義而亡,知義而不知宜也;魯治禮而削,知禮而不知體也。有虞氏之祀,其社用土,祀中霤,葬成畝,其樂咸池、承雲、九韶,其服尚黃。夏后氏,其社用松,祀戶,葬牆置翣,其樂夏籥、九成、六佾、六列、六英,其服尚青。殷人之禮,其社用石,祀門,葬樹松,其樂大濩、晨露,其服尚白。周人之禮,其社用栗,祀灶,葬樹柏,其樂大武、三象、棘下,其服尚赤。禮樂相詭,服制相反,然而皆不失親疏之恩,上下之倫。今握一君之法籍,以非傳代之俗,譬由膠柱而調瑟也。
新字:昔有扈氏為義而亡,知義而不知宜也;魯治礼而削,知礼而不知体也。有虞氏之祀,其社用土,祀中霤,葬成畝,其楽咸池、承雲、九韶,其服尚黄。夏后氏,其社用松,祀戸,葬牆置翣,其楽夏籥、九成、六佾、六列、六英,其服尚青。殷人之礼,其社用石,祀門,葬樹松,其楽大濩、晨露,其服尚白。周人之礼,其社用栗,祀灶,葬樹柏,其楽大武、三象、棘下,其服尚赤。礼楽相詭,服制相反,然而皆不失親疏之恩,上下之倫。今握一君之法籍,以非伝代之俗,譬由膠柱而調瑟也。
書き下し
昔 有扈氏は義を為して亡ぶ。義を知りて宜を知らざればなり。魯は禮を治めて削らる。禮を知りて體を知らざればなり。有虞氏の祀は、其の社に土を用い、中霤を祀り、成畝に葬り、其の樂は咸池・承雲・九韶、其の服は黃を尚ぶ。夏后氏は、其の社に松を用い、戶を祀り、牆もて葬りて翣を置き、其の樂は夏籥・九成・六佾・六列・六英、其の服は青を尚ぶ。殷人の禮は、其の社に石を用い、門を祀り、葬りて松を樹え、其の樂は大濩・晨露、其の服は白を尚ぶ。周人の禮は、其の社に栗を用い、灶を祀り、葬りて柏を樹え、其の樂は大武・三象・棘下、其の服は赤を尚ぶ。禮樂 相い詭き、服制 相い反す。然れども皆な親疏の恩、上下の倫を失わず。今 一君の法籍を握りて、以て傳代の俗を非とするは、譬えば柱を膠して瑟を調うるに由るなり。
現代語訳
昔、有扈氏は義を行って亡んだ。義を知っていてふさわしさを知らなかったからである。魯は礼を整えて土地を削られた。礼を知っていて体を知らなかったからである。有虞氏の祀りは、社に土を用い、家の中の神を祀り、畑に葬り、その楽は咸池・承雲・九韶、その服は黄を尊んだ。夏后氏は、社に松を用い、戸を祀り、垣で囲んで葬り扇の飾りを置き、その楽は夏籥・九成・六佾・六列・六英、その服は青を尊んだ。殷人の礼は、社に石を用い、門を祀り、葬って松を植え、その楽は大濩・晨露、その服は白を尊んだ。周人の礼は、社に栗を用い、竈を祀り、葬って柏を植え、その楽は大武・三象・棘下、その服は赤を尊んだ。礼も楽も食い違い、服の制も正反対である。それでもみな、親しい者と遠い者への恩、上下の筋道を失わなかった。いま一人の君主の法を握って、代々伝わってきた習わしを非とするのは、たとえば琴柱を膠で止めておいて調弦しようとするようなものである。
解説
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