長短経 / 定名
見本而知末、執一而應萬、謂之術。〔又曰、擅殺生之柄、通壅塞之塗、權輕重之數、論得失之道、使逺近情偽必見乎上、謂之術。〕
新字:見本而知末、執一而応万、謂之術。〔又曰、擅殺生之柄、通壅塞之塗、権軽重之数、論得失之道、使遠近情偽必見乎上、謂之術。〕
書き下し
本を見て末を知り、一を執りて万に応ず、之を術と謂う。〔又た曰く、殺生の柄を擅にし、壅塞の塗を通じ、軽重の数を権り、得失の道を論じ、遠近の情偽をして必ず上に見わしむ、之を術と謂う。〕
現代語訳
根本を見て末端を知り、一つを押さえて万のことに応じる、これを術という。〔また言う。生殺の権を握り、塞がった道を通じさせ、軽重の度合いをはかり、得失の道を論じ、遠くの者も近くの者も、その本当と偽りが必ず上に見えるようにする、これを術という。〕
解説
術の定義は、根本を見て末端を知り、一つの要を押さえて万のことに応じることです。注の定義はより実務的で、権限を握り、情報の詰まりを通し、物事の重さを量り、遠くの者の実情も上に見えるようにすることだという。術とは小手先の技ではなく、組織全体の要所を押さえ、情報が上まで正しく届く仕組みを持つことなのです。末端を一つずつ追いかけるのではなく、根本を押さえることで全体に応じるのです。
この章句が説くこと
定名術要所情報統治根本
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『墨子』尚同中故に古者、聖王は唯だ壹に尚同を以て正長と為す。是れ上下、請謁して通を為す。上に隠事遺利有れば、下、得て之を利し、下に蓄怨積害有れば、上、得て之を除く。是を以て數千萬里の外に善を為す者有れば、其の室人未だ徧く知らず、鄉里未だ徧く聞かざるに、天子、得て之を賞す。數千萬里の外に不善を為す者有れば、其の室人未だ徧く知らず、郷里未だ徧く聞かざるに、天子、得て之を罰す。是を以て天下の人を舉げて皆な恐懼振動惕慄して、敢えて淫暴を為さず、曰く、「天子の視聴や神なり」と。先王の言に曰く、「神に非ざるなり。夫れ唯だ能く人の耳目をして己が視聴を助けしめ、人の吻をして己が言談を助けしめ、人の心をして己が思慮を助けしめ、人の股肱をして己が動作を助けしむればなり」と。之を視聴するを助くる者衆ければ、則ち其の聞見する所の者は逺し。之を言談するを助くる者衆ければ、則ち其の徳音の撫循する所の者は博し。之を思慮するを助くる者衆ければ、則ち其の謀慮は速やかに得らる。之を動作するを助くる者衆ければ、則ち其の事を舉ぐること速やかに成る。
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