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長短経 / 是非

項梁曰、“先起者制服於人、後起者受制於人。”《軍志曰、“先人有奪人之心。”〔非曰〕史佚有言曰、“無始禍。”又曰、“始禍者死。”《語》曰、“不為禍始、不為福先。”〔是曰〕

書き下し

〔是に曰く〕項梁曰く「先ず起こる者は人を制服し、後に起こる者は人に制せらる」と。軍志に曰く「人に先んずれば人の心を奪う有り」と。〔非に曰く〕史佚に言える有りて曰く「禍を始むる無かれ」と。又た曰く「禍を始むる者は死す」と。語に曰く「禍の始めと為らず、福の先と為らず」と。

現代語訳

〔是の側。〕項梁はこう言った。「先に立ち上がる者は人を制し、後から立ち上がる者は人に制される」。軍志にこうある。「人に先んじれば、相手の気勢を奪える」。〔非の側。〕史佚にこういう言葉がある。「禍を始めてはならない」。またこうある。「禍を始める者は死ぬ」。ある書物にこうある。「禍の始めとならず、福の先ともならない」。

解説

先手必勝と、先に仕掛けた者が滅びる。まったく逆の格言が並びます。どちらも歴史上の事例で裏付けられていて、決着はつきません。趙蕤が並べているのは、格言のどちらを選ぶかではなく、いまがどちらの局面かを見よ、という態度でしょう。先手が有利な局面と、動いたほうが負ける局面がある。局面の判定が先で、格言は後です。

この章句が説くこと

是非先手項梁史佚局面待つ

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