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長短経 / 量才

紹繁禮多儀、公體任自然、此道勝、一也。紹雖兵强、紹以逆動、公奉順以率天下、此義勝、二也。漢末、政失於寛、紹以寛濟故不懾、公糾之以猛、而上下知制、此治勝、三也。紹外寛内忌、用人而旋疑之、所任唯親戚子弟耳、公外簡易而内機明、用人無疑、唯才能所宜、不問遠近、此度勝、四也。紹多計少決、失在事、後公䇿得輒行、應變無窮、此謀勝、五也。

新字:紹繁礼多儀、公体任自然、此道勝、一也。紹雖兵強、紹以逆動、公奉順以率天下、此義勝、二也。漢末、政失於寛、紹以寛済故不懾、公糾之以猛、而上下知制、此治勝、三也。紹外寛内忌、用人而旋疑之、所任唯親戚子弟耳、公外簡易而内機明、用人無疑、唯才能所宜、不問遠近、此度勝、四也。紹多計少決、失在事、後公策得輒行、応変無窮、此謀勝、五也。

書き下し

紹は礼繁く儀多し、公は体して自然に任す。此れ道の勝、一なり。紹は兵強しと雖も、紹は逆を以て動く。公は順を奉じて以て天下を率う。此れ義の勝、二なり。漢末、政は寛に失す。紹は寛を以て済う、故に懾れず。公は之を糾すに猛を以てす、而して上下制を知る。此れ治の勝、三なり。紹は外は寛にして内は忌む。人を用いて旋ち之を疑う。任ずる所は唯だ親戚子弟のみ。公は外は簡易にして内は機明なり。人を用いて疑い無く、唯だ才能の宜しき所、遠近を問わず。此れ度の勝、四なり。紹は計多くして決少なし、失は事に在り。後に公は策得れば輒ち行い、変に応じて窮まり無し。此れ謀の勝、五なり。

現代語訳

袁紹は礼が煩瑣で儀式が多いが、公は体して自然にまかせる。これが道の勝、第一である。袁紹は兵が強いといっても、逆らう側から動く。公は順を奉じて天下を率いる。これが義の勝、第二である。漢末は政治が寛大に過ぎて失敗した。袁紹は寛大さでそれを救おうとするから、誰も恐れない。公は厳しさでそれを正すから、上下が制度を知る。これが治の勝、第三である。袁紹は外は寛大だが内心は疑い深い。人を用いてもすぐ疑う。任せるのは親戚と子弟だけである。公は外は簡素だが内では機微に明るい。人を用いて疑わず、ただ才能に合うかだけを見て、縁の遠近を問わない。これが度の勝、第四である。袁紹は計画は多いが決断が少なく、失敗は事に当たってから出る。公は策を得ればすぐ実行し、変化に応じて尽きることがない。これが謀の勝、第五である。

解説

五つの軸のうち、度の勝がいちばん現代に響きます。外面は寛大なのに内心は疑い深く、結局は身内しか任せない。これは今も広く見られる姿です。対して曹操は、外面は素っ気ないが人を疑わず、縁の遠近を問わずに才能だけで使う。愛想と信頼はまったく別物だ、という指摘です。治の勝も鋭い。前の時代が寛大すぎて壊れたのだから、同じ寛大さでは救えない。前任者の失敗の逆をやるという判断です。

この章句が説くこと

十勝十敗曹操袁紹任せる決断制度

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