墨子 / 公孟
公孟子曰:「貧富夀夭,齰然在天,不可損益。」又曰:「君子必學。」子墨子曰:「教人學而執有命,是猶命人葆而去其冠也。」
新字:公孟子曰:「貧富夀夭,齰然在天,不可損益。」又曰:「君子必学。」子墨子曰:「教人学而執有命,是猶命人葆而去其冠也。」
書き下し
公孟子曰く、「貧富夀夭は、齰然として天に在り。損益す可からず」と。又た曰く、「君子は必ず學ぶ」と。子墨子曰く、「人に學ぶを教えて有命を執るは、是れ猶お人に葆めと命じて其の冠を去るがごときなり」と。
現代語訳
公孟子が言った。「貧富も長寿も夭折も、はっきりと天に決まっていて、増減できない」。またこうも言った。「君子は必ず学ぶ」。墨子が言った。「人に学べと教えながら運命があると主張するのは、人に髪を包んでおけと命じておいて、その冠を取り去るようなものだ」。
解説
二つの主張を並べて、両立しないことを示します。すべてが決まっているなら学んでも変わらないはずで、それでも学べと言うのは筋が通らない。冠を取り去っておいて髪を包めと言う、というたとえが的確です。人に努力を求める言葉と、結果は決まっているという言葉を、同じ人が同時に言っていないか。矛盾は、たいてい別々の場面に分けて語られています。
この章句が説くこと
矛盾運命学び両立教え
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