尚書 / 湯誥
其爾萬方有罪,在予一人;予一人有罪,無以爾萬方
新字:其爾万方有罪,在予一人;予一人有罪,無以爾万方
書き下し
其れ爾(なんじ)ら万方(ばんぽう)に罪あらば、予(われ)一人に在り。予一人に罪あらば、爾ら万方を以(もっ)てすること無かれ。
現代語訳
あなたがた諸方の民に罪があるとすれば、それは私一人の責任である。私一人に罪があるとしても、それをあなたがた万民に及ぼしてはならない。
解説
湯王が天下に向けて発したとされる言葉で、部下や民の落ち度は自分の責任として引き受け、自分の落ち度を他人に押しつけないと宣言する。責任の引き受け方の理想形がここに凝縮されている。現実には、うまくいかないことがあると原因を部下や周囲に求めたくなる場面は多い。しかし責任を自分の側に引き寄せる姿勢を持つ人ほど、結果として周囲の信頼を得ていく。誰かの失敗を自分の失敗として捉え直せるかどうかが、立場の重さを示している。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。
この章句が説くこと
責任引責信頼
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