呻吟語 / 外篇・世運・誰の罪ぞや
任俠氣質皆賢者也,使人聖賢繩墨,皆光明俊偉之人。世教不明,紀法陵替,使此輩成此等氣習,誰之罪哉!
新字:任俠気質皆賢者也,使人聖賢縄墨,皆光明俊偉之人。世教不明,紀法陵替,使此輩成此等気習,誰之罪哉!
書き下し
任俠氣質は皆な賢者なり。人をして聖賢の繩墨あらしめば、皆な光明俊偉の人ならん。世教明らかならず、紀法陵替して、此の輩をして此等の氣習を成さしむ。誰の罪ぞや。
現代語訳
任俠の気質を持つ者は、みな賢い者です。もし聖賢の物差しを与えられていれば、みな明るく優れた人になったでしょう。世の教えが明らかでなく、規律が崩れて、この者たちにこういう気風を作らせてしまいました。誰の罪でしょうか。
解説
侠客気質の者を、賢者だと認めます。足りないのは資質ではなく物差しだ、と。そして教えが明らかでなく規律が崩れたせいでこうなったとし、誰の罪かと問いかけて終わります。答えは言わずとも、教える側と治める側でしょう。人材を無駄にした責任を、本人ではなく世に帰した一段になっています。人材を無駄にした責任を、本人ではなく世に帰しています。
この章句が説くこと
任俠素質物差し教育責任
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