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呻吟語 / 内篇・應務・千日の密を怕れず、只だ一事の疏を愁ふ

不怕千日密,只愁一事疏。誠了再無疏處,小人掩著,徒勞爾心矣。譬之於物,一毫欠缺,久則自有欠缺承當時;譬之於身,一毫虛弱,久則自有虛弱承當時。

新字:不怕千日密,只愁一事疏。誠了再無疏処,小人掩著,徒労爾心矣。譬之於物,一毫欠欠,久則自有欠欠承当時;譬之於身,一毫虚弱,久則自有虚弱承当時。

書き下し

千日の密を怕れず、只だ一事の疏を愁ふ。誠なれば再び疏なる處無し。小人の掩著するは、徒らに爾の心を勞するのみ。之を物に譬ふれば、一毫の欠缺あれば、久しければ則ち自ら欠缺承當の時有り。之を身に譬ふれば、一毫の虛弱あれば、久しければ則ち自ら虛弱承當の時有り。

現代語訳

千日のあいだ密であることを恐れるのではなく、ただ一件の粗さを心配します。誠であれば、もう粗いところはありません。小人が取り繕うのは、ただ自分の心を疲れさせるだけです。物にたとえれば、毛ほどの欠けがあれば、長く経てば必ずその欠けが応えを迫る時が来ます。身にたとえれば、毛ほどの弱りがあれば、長く経てば必ずその弱りが応えを迫る時が来ます。

解説

千日の密より一件の粗さを恐れよ、と言います。取り繕いは心を疲れさせるだけで、欠けは必ず後で応えを迫る。物にも身にも同じことが起きるという二つの例が添えられます。小さな欠陥が時間を置いて必ず表面化するという観察で、点検を怠るなという主張が長い時間軸で裏づけられた一段です。点検を怠るなという主張が、長い時間軸で裏づけられています。

この章句が説くこと

欠陥時間取り繕い点検

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