呻吟語 / 内篇・存心・乃ち是れ自家の心自家を殺し了る
殺身者不是刀劍,不是寇讐,乃是自家心殺了自家。
新字:殺身者不是刀剣,不是寇讐,乃是自家心殺了自家。
書き下し
身を殺す者は是れ刀劍ならず、是れ寇讐ならず、乃ち是れ自家の心自家を殺し了るなり。
現代語訳
身を殺すものは刀や剣ではなく、敵でもありません。自分の心が自分を殺してしまうのです。
解説
身を滅ぼす原因が、外から内へ移されます。刀でも敵でもなく、自分の心だ、と。二十三字の短い断定ですが、前に置かれた欲や得や勝ちたがりの話を引き受けると、具体的な重みが出ます。滅ぶ人には必ず外の原因があるように見えますが、そこへ至る道を作ったのは自分の心だという見方です。責任の所在を一点に返す一句になっています。
この章句が説くこと
殺身刀剣寇讐自心責任
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