臣軌 / 卷下 良將章
夫將有五材四義。知不可亂、明不可蔽、信不可欺、廉不可貨、直不可曲、此五材也。受命之日忘家、出門之日忘親、張軍鼓宿忘主、援桴合戰忘身、此四義也。將有五材四義、百勝之術也。
新字:夫将有五材四義。知不可乱、明不可蔽、信不可欺、廉不可貨、直不可曲、此五材也。受命之日忘家、出門之日忘親、張軍鼓宿忘主、援桴合戦忘身、此四義也。将有五材四義、百勝之術也。
書き下し
それ将に五材四義有り。知は乱すべからず、明は蔽うべからず、信は欺くべからず、廉は貨すべからず、直は曲ぐべからず。これ五材なり。命を受くるの日に家を忘れ、門を出づるの日に親を忘れ、軍を張り鼓に宿するに主を忘れ、桴を援り合戦するに身を忘る。これ四義なり。将に五材四義有るは、百勝の術なり。
現代語訳
将には五材と四義がある。知は乱されず、明は覆い隠されず、信は欺かれず、廉は買収されず、直は曲げられない。これが五材である。命を受けた日に家を忘れ、門を出た日に親を忘れ、軍を張って陣太鼓のもとに宿るとき主君を忘れ、桴を取って戦うとき我が身を忘れる。これが四義である。将に五材と四義があること、それが百戦百勝の術である。
解説
呉子の言葉として引かれる。五材はすべて否定形で書かれているのが目を引く。知恵があるのではなく乱されない、明るいのではなく覆い隠されない、信があるのではなく欺かれない、廉があるのではなく買収されない、直であるのではなく曲げられない。持っているかどうかではなく、外から崩されないかどうかで定義されている。四義は逆に、段階ごとに何を手放すかを並べる。命を受けたら家、門を出たら親、陣に入ったら主君、戦端が開けば我が身。責任を負うほど、捨てるものが増えていく。直前で呉起は、剣を差し出されて「剣を扱うのは将の仕事ではない」と退けている。
この章句が説くこと
五材四義乱すべからず蔽うべからず命を受くるの日に家を忘る呉起
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