論語 / 八佾篇
定公問:「君使臣,臣事君,如之何?」孔子對曰:「君使臣以禮,臣事君以忠。」
新字:定公問:「君使臣,臣事君,如之何?」孔子対曰:「君使臣以礼,臣事君以忠。」
書き下し
定公問う、「君臣を使い、臣君に事うるは、之を如何。」孔子対えて曰く、「君は臣を使うに礼を以てし、臣は君に事うるに忠を以てす。」
現代語訳
定公が尋ねた。「君主が臣下を使い、臣下が君主に仕えるには、どうすればよいか。」孔子はお答えした。「君主は臣下を使うのに礼をもってし、臣下は君主に仕えるのに忠をもってします。」
解説
注目すべきは順番である。定公は「臣下をどう使うか」を先に聞いたが、孔子は君主の側の義務から答えた。しかも君主に求めたのは権威ではなく礼、つまり相手を一人の人間として扱うことである。忠はその後に置かれた。忠誠は命令できるものではなく、礼に対して返ってくるものだという構造がここにある。上に立つ者が読み違えやすいのはこの因果の向きだ。忠誠心が足りないと嘆く前に、自分が礼を欠いていないかを見る。約束の時間を守る、決定の理由を説明する、手柄を横取りしない。どれも小さいが、これを欠いたまま忠誠だけを求める組織は、静かに人を失っていく。忠は集めるものではなく、引き出されるものである。
この章句が説くこと
君臣礼忠双方向順序信頼
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