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忍経 / 置怨結歡

李泌、竇參器李吉甫為才,厚遇之。陸贄疑有黨,出為明州刺史。贄之貶忠州,宰相欲害之,起吉甫為忠州刺史,使甘心焉。既至,置怨與結歡,人器重其量。

新字:李泌、竇参器李吉甫為才,厚遇之。陸贄疑有党,出為明州刺史。贄之貶忠州,宰相欲害之,起吉甫為忠州刺史,使甘心焉。既至,置怨与結歓,人器重其量。

書き下し

李泌・竇參、李吉甫を器として才と爲し、厚く之を遇す。陸贄黨有るかと疑ひ、出して明州刺史と爲す。贄の忠州に貶せらるるや、宰相之を害せんと欲し、吉甫を起して忠州刺史と爲し、甘心せしめんとす。既に至りて、怨みを置きて與に歡を結ぶ。人其の量を器重す。

現代語訳

李泌と竇参(ともに唐の宰相)は、李吉甫を才能ある人物として重んじ、手厚く遇しました。陸贄(唐の宰相)は李吉甫が彼らの一派ではないかと疑い、都から出して明州刺史にしました。のちに陸贄が忠州に左遷されると、時の宰相は陸贄を害そうとして、李吉甫を起用して忠州刺史とし、恨みを晴らさせようとしました。ところが李吉甫は着任すると、怨みを捨てて陸贄と親しく交わりました。人々はその度量を重んじました。

解説

唐の李吉甫の逸話で、『新唐書』李吉甫伝に見える話です。かつて自分を地方に追いやった陸贄が左遷されてきたとき、宰相は李吉甫に復讐させようと、わざわざ同じ土地の長官に据えました。しかし李吉甫は怨みを脇に置き、陸贄と親しく付き合いました。周りが復讐を期待し、それが許される状況であっても、乗らなかったところに重みがあります。陸贄は名臣として名高い人で、李吉甫もまた後に宰相となりました。組織の中でも、誰かを追い落とす役を振られることがあります。そのとき、周りの思惑に乗らずに自分の判断で人と向き合えるかが問われます。

この章句が説くこと

怨み報復度量李吉甫

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