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忍経 / 細過掩匿

曹參為國相,舍後園近吏舍。日夜飲呼,吏患人,引參遊園,幸國相召按之。乃反,獨帳坐飲,亦歌呼相應。見人細過,則掩匿蓋覆。

新字:曹参為国相,舎後園近吏舎。日夜飲呼,吏患人,引参遊園,幸国相召按之。乃反,独帳坐飲,亦歌呼相応。見人細過,則掩匿蓋覆。

書き下し

曹參、國相と爲る。舍の後園は吏舍に近し。日夜飲みて呼ぶ。吏、人を患ひ、參を引きて園に遊ばしめ、國相の召して之を按ぜんことを幸ふ。乃ち反つて、獨り帳して坐して飲み、亦た歌呼して相應ず。人の細過を見れば、則ち掩匿して蓋覆す。

現代語訳

曹参(漢の宰相)が国相であったとき、官舎の裏庭は属吏の宿舎に近く、属吏たちは昼も夜も酒を飲んで騒いでいました。ある吏はそれを苦々しく思い、曹参を庭の散策に誘い出し、国相が彼らを呼び出して取り調べてくれることを期待しました。ところが曹参はかえって、ひとり幕を張って座って酒を飲み、自分も歌い叫んで彼らに調子を合わせました。曹参は人の小さな過ちを見れば、覆い隠してかばったのです。

解説

漢の宰相曹参の逸話で、『史記』曹相国世家に見える話です。部下たちの騒ぎを取り締まらせようとした吏の思惑を外して、曹参は自分も酒を飲んで歌い、騒ぎに加わってしまいました。曹参は前任の蕭何の定めた法をそのまま守り、細かな改変を好まなかったことで知られます。小さな過ちをいちいち咎めない態度は、そうした大らかな政治の姿勢と一続きです。もちろん不正や害を見逃せという話ではありません。規則違反にもならない小さな緩みまで取り締まると、場の空気がかえって硬くなることを、この話は教えてくれます。
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この章句が説くこと

忍寛容細過曹参度量

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