宋名臣言行録 / 後集巻八・吕公著
公居洛一日對康節長嘆曰民不堪命矣康節曰介甫者逺人公與君實引薦至此尚何言公作曰公著之罪也
新字:公居洛一日対康節長嘆曰民不堪命矣康節曰介甫者遠人公与君実引薦至此尚何言公作曰公著之罪也
書き下し
公洛に居る。一日康節に對して長歎して曰く、民命に堪えずと。康節曰く、介甫は遠人なり。公と君實と引薦して此に至る。尚お何をか言わんと。公作ちて曰く、公著の罪なりと。
現代語訳
公は洛陽に住んでいた。ある日、邵雍に向かって長く嘆いて言った。「民は命に堪えられない」。邵雍は言った。「介甫はもともと遠くの人です。あなたと君実が引き立てて薦めたからここまで来たのです。まだ何を言うことがありますか」。公は立ち上がって言った。「公著の罪です」。
解説
四十三字のやりとりです。嘆きに対して、返ってきたのは慰めではありませんでした。**介甫はもともと遠くの人です。あなたと君実が引き立てて薦めたからここまで来たのです。**批判する資格を問われている。しかも事実でした。答えが四文字です。**公著の罪です。**言い訳も、当時はそう見えなかったという説明もありません。立ち上がって、自分の名で受けました。人を薦めるということは、その後の全部を引き受けることだ、と。
この章句が説くこと
公洛に居る一日康節に対して長嘆して曰く民命に堪えず介甫は遠人なり公と君実と引薦して此に至る尚お何をか言わん公作ちて曰く公著の罪なり推薦責任
関連する章句
-
葉隠・聞書第一役儀(やくぎ)を危(あぶ)なきと思うは、すくたれ者なり。外(ほか)の事、私(わたくし)の事にて仕損(しそん)ずるとこそ辱(はじ)にてもあるべし。その事に備(そな)わりたる身なれば、その事にて仕損ずるは定まりたることなり。不調法(ぶちょうほう)にて何と相勤(あいつと)むべきやとの心遣(こころづか)いは、あるべき事なり。
-
論語・衛霊公篇子曰わく、君子はこれを己に求め、小人はこれを人に求む。
-
論語・季氏篇孔子曰く、禄の公室を去ること、五世なり。政の大夫に逮ぶこと、四世なり。故に夫の三桓の子孫、微なり。
-
論語・憲問篇子曰く、「我を知ること莫きかな。」子貢曰く、「何為れぞ其れ子を知ること莫からんや。」子曰く、「天を怨みず、人を尤めず、下学して上達す。我を知る者は、其れ天か。」
-
論語・里仁篇子曰わく、父母在すれば、遠く遊ばず。遊ぶに必ず方有り。
-
尚書・湯誥其れ爾(なんじ)ら万方(ばんぽう)に罪あらば、予(われ)一人に在り。予一人に罪あらば、爾ら万方を以(もっ)てすること無かれ。