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宋名臣言行録 / 前集巻九・尹洙

韓魏公曰希文常勸以身安而後國家可保師魯以謂不然直謂臨國家不當更顧身公雖重希文之説然性之所喜以師魯爲愜爾

新字:韓魏公曰希文常勧以身安而後国家可保師魯以謂不然直謂臨国家不当更顧身公雖重希文之説然性之所喜以師魯為愜爾

書き下し

韓魏公曰く、希文は常に身を安んじて而る後に國家保つ可しと以て勸む。師魯は以謂えらく然らずと。直だ謂う、國家に臨みては當に更に身を顧みるべからずと。公、希文の説を重んずと雖も、性の喜ぶ所、師魯を以て愜と爲すのみと。

現代語訳

韓琦が言った。「范仲淹はいつも、身を安んじてこそ国家を保てると勧めた。尹洙はそうではないと考えた。ただ、国家に臨むときは、もう自分の身を顧みるべきではない、と言った。私は范仲淹の説を重んじはするが、性分として喜ぶところは、尹洙のほうが心にかなうというだけだ」。

解説

二つの立場を並べて、自分の傾きまで言った条です。**范仲淹は、身を安んじてこそ国家を保てると勧めた。尹洙は、国家に臨むときはもう自分の身を顧みるべきではないと言った。**どちらも正しい。韓琦の締めが正直です。**范仲淹の説を重んじはするが、性分として喜ぶところは尹洙のほうが心にかなうというだけだ。**正しいと思う説と、惹かれる説が違う、と認めています。

この章句が説くこと

希文は常に身を安んじて而る後に国家保つ可しと以て勧む国家に臨みては当に更に身を顧みるべからず公希文の説を重んずと雖も性の喜ぶ所師魯を以て愜と為すのみ進退正論

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