宋名臣言行録 / 前集巻七・杜衍
公幼時祖父脱㡌使公執之㑹山水暴至家人散走其姑投一竿與之使挾以泛公一手執㡌漂流乆之救得免而㡌竟不濡
新字:公幼時祖父脱㡌使公執之会山水暴至家人散走其姑投一竿与之使挟以泛公一手執㡌漂流乆之救得免而㡌竟不濡
書き下し
公、幼き時、祖父、㡌を脱して公をして之を執らしむ。㑹々山水暴かに至る。家人散り走る。其の姑、一竿を投じて之に與え、挾みて以て泛ばしむ。公、一手に㡌を執り、漂流すること之を乆しくす。救われて免るるを得たり。而して㡌は竟に濡れず。
現代語訳
公が幼いころ、祖父が帽子を脱いで公にそれを持たせた。ちょうど山からの鉄砲水が突然に来た。家の者は散り散りに逃げた。その叔母が竿を一本投げて渡し、それを抱えて浮かばせた。公は片手で帽子を握り、長いあいだ流された。助けられて命を取り留めた。そして帽子はついに濡れなかった。
解説
四十八字の条です。鉄砲水に流されながら、**片手で竿を抱え、もう片方の手で祖父の帽子を握り続けた。**そして助かったとき、**帽子はついに濡れなかった。**幼い子の話です。命がかかっている最中に、預かったものを水につけなかった。この後の条では、皇帝の内々の恩沢を十数通ためて封をして突き返す人になります。預かったものの扱い方が、最初の一条に置かれている。
この章句が説くこと
祖父㡌を脱して公をして之を執らしむ公一手に㡌を執り漂流すること之を乆しくす救われて免るるを得たり而して㡌は竟に濡れず預かり危難責任
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