鬼谷子 / 謀篇
故外親而內疎者、說內、內親而外疎者、說外。故因其疑以變之、因其見以然之。因其說以要之、因其勢以成之。因其惡以權之、因其患以斥之。摩而恐之、高而動之。㣲而證之、符而應之。擁而塞之、亂而惑之、是謂計謀。
新字:故外親而内疎者、説内、内親而外疎者、説外。故因其疑以変之、因其見以然之。因其説以要之、因其勢以成之。因其悪以権之、因其患以斥之。摩而恐之、高而動之。㣲而證之、符而応之。擁而塞之、乱而惑之、是謂計謀。
書き下し
故に外は親しくして内は疎き者には、内を說く。内は親しくして外は疎き者には、外を說く。故に其の疑いに因りて以て之を變じ、其の見る所に因りて以て之を然りとす。其の說に因りて以て之を要し、其の勢に因りて以て之を成す。其の惡む所に因りて以て之を權り、其の患う所に因りて以て之を斥く。摩して之を恐れしめ、高くして之を動かす。㣲かにして之を證し、符して之に應ず。擁して之を塞ぎ、亂して之を惑わす。是を計謀と謂う。
現代語訳
だから、外面は親しいが内心は疎い相手には、内側について説く。内心は親しいが外面は疎い相手には、外側について説く。だから相手の疑いによってこれを変え、相手が見ているものによってこれを認め、相手の言い分によってこれを要約し、相手の勢いによってこれを成す。相手の憎むものによってこれを量り、相手の憂えるものによってこれを退ける。触れて恐れさせ、高く持ち上げて動かす。かすかに証拠を示し、割符のように応じる。囲って塞ぎ、乱して惑わす。これを計謀という。
解説
すべての手が「相手の何かによって」始まっています。疑いによって、見ているものによって、言い分によって、勢いによって、憎むものによって、憂えるものによって。こちらの都合から出発する手が一つもありません。計謀とは、相手の中にあるものを使って相手を動かすことだ、という定義になっています。後半には恐れさせる・惑わすといった手も並び、率直に言えば操作の技術です。この書が長く危険視されてきた理由でもあります。ただ、前半の「相手の何かによって」という原則自体は、誠実な説得にもそのまま当てはまります。
この章句が説くこと
外は親しく内は疎き者には内を説く其の疑いに因りて之を変ず計謀説得交渉洞察
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