鬼谷子 / 内揵篇
用其意、欲入則入、欲出則出、欲親則親、欲疏則疏、欲就則就、欲去則去、欲求則求、欲思則思。若蛈母之從其子也、出無間、入無朕、獨往獨來、莫之能止。
新字:用其意、欲入則入、欲出則出、欲親則親、欲疏則疏、欲就則就、欲去則去、欲求則求、欲思則思。若蛈母之従其子也、出無間、入無朕、独往独来、莫之能止。
書き下し
其の意を用うれば、入らんと欲すれば則ち入り、出でんと欲すれば則ち出づ。親しまんと欲すれば則ち親しみ、疏んぜんと欲すれば則ち疏んず。就かんと欲すれば則ち就き、去らんと欲すれば則ち去る。求めんと欲すれば則ち求め、思わんと欲すれば則ち思う。蛈母の其の子に從うが若きなり。出づるに間無く、入るに朕無く、獨り往き獨り來たり、之を能く止むる莫し。
現代語訳
その意を用いれば、入りたければ入り、出たければ出る。親しみたければ親しみ、疎んじたければ疎んじる。就きたければ就き、去りたければ去る。求めたければ求め、思いたければ思う。蜘蛛の母が子に従うようなものだ。出るのにすきまがなく、入るのに跡がなく、独りで往き独りで来て、誰もそれを止めることができない。
解説
入る・出る、親しむ・疎んじる、就く・去る、求める・思う。四つの対を、すべて自分の側で選べる状態が描かれます。相手の都合ではなく、こちらの意で決まる。ここが内揵篇の目標です。実務に置き換えると、取引や職場との関係を自分の意志で結んだり解いたりできる状態のこと。多くの人はそうなっていません。辞めたくても辞められず、距離を置きたくても置けない。差は能力ではなく、前の段で言われた「何によって結ばれているか」にあります。財貨で結ばれていれば、財貨に縛られます。
この章句が説くこと
入らんと欲すれば則ち入る出づるに間無く入るに朕無し自立間合い主体性独立
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