韓非子 / 南面第十八
君主が法に頼らず、臣下によって臣下を統御しようとするならば、臣下たちは親愛する者同士が徒党を組んで互いに誉めあい、憎みあう者同士が徒党を組んで互いに誇りあう。
書き下し
君主が法に頼らず、臣下によって臣下を統御しようとするならば、臣下たちは親愛する者同士が徒党を組んで互いに誉めあい、憎みあう者同士が徒党を組んで互いに誇りあう。
現代語訳
君主が法(ルール)に頼らず、特定の部下(臣下)を使って他の部下を統制しようとすると、部下たちは派閥(徒党)を組んで、仲間内では互いに褒め合い、敵対する派閥とは互いにけなし合うようになる。
解説
客観的なルール(法)ではなく、特定の「インフォーマルな人間関係」や「側近」に頼って組織を管理しようとすることの危険性です。リーダーが「人」で「人」を管理しようとすると、必ず派閥(徒党)が生まれ、公平性が失われ、社内政治が横行します。
この章句が説くこと
仕組み化社内政治派閥ルール属人化の排除
関連する章句
-
『韓非子』難一第三十六舜之救敗也、則是有堯之失也。 ... 且夫身以爲苦、而後化民、堯舜之所難也。處勢而矯下、庸主之所易也。
-
『韓非子』難勢第四十吾所以爲勢者、中也。中者、上不及堯舜、而下亦不爲桀紂。抱法處勢則治、背法去勢則亂。
-
『韓非子』五蠹第四十九故明主之道、一法而不求智、固術而不慕信。故法不敗而群官無姦詐。
-
『韓非子』難三第三十八姦必ず耳目の及ぶ所を待ちて而る後之を知らば、則ち鄭國の姦を得る者寡からん。 ... 故に宋人語りて曰く、『天下を以て之が羅と為せば、則ち雀は失われず。』
-
『韓非子』制分第五十五夫れ法を治むるの至明なる者は、数に任じて人に任ぜず。
-
『韓非子』大體第二十九治亂を法術に寄せ、是非を賞罰に託し、輕重を權衡に屬す。