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韓非子 / 姦劫弒臣第十四

何以明之?夫安利者就之,危害者去之,此人之情也。今爲臣盡力以致功,竭智以陳忠者,其身困而家貧,父子罹其害;爲姦利以弊人主,行財貨以事貴重之臣者,身尊家富,父子被其澤;

新字:何以明之?夫安利者就之,危害者去之,此人之情也。今為臣尽力以致功,竭智以陳忠者,其身困而家貧,父子罹其害;為姦利以弊人主,行財貨以事貴重之臣者,身尊家富,父子被其沢;

書き下し

今、臣と為りて、力を盡くして以て功を致し、智を掲げて以て忠を陳ぶる者は、其の身困み...(中略)...姦利を為して以て人主を弊い、財貨を行いて以て貴重の臣に事うる者は、身尊く家富み...

現代語訳

今、臣下として、力を尽くして功績を挙げ、知恵を絞って忠誠を述べても、その身は困窮する...(中略)...(逆に)不正な利益を求めて君主の目を欺き、賄賂を贈って権力のある重臣に仕える者は、地位が上がり家は富む...

解説

力を尽くして功績を挙げ、知恵を絞って真心から尽くしても、その人の暮らしは苦しく、家族まで巻き添えを食う。その一方で、不正な利益をむさぼって君主の目をごまかし、贈り物をして力のある重臣に取り入る者は、地位が上がり家は豊かになる、というのです。これはまさに「正直者が馬鹿を見る」状態で、集まりが行き詰まる末期の症状といえます。会社であれば、地道に成果を出す人より上司にへつらう人が先に出世する状況、地域の集まりであれば、真面目に当番をこなす人より顔の広い人ばかりが得をする状況がこれに当たります。こうした状態が続けば、真面目に働く人ほど馬鹿らしくなって去っていき、残るのはずる賢い人ばかりという、恐ろしい結末が待っています。公平な評価がどれほど大切かを教えてくれる一節です。

この章句が説くこと

正直者が馬鹿を見る人事評価公平性社内政治モラルハザード

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