韓非子 / 和氏第十三
和曰:「吾非悲刖也,悲夫寶玉而題之以石,貞士而名之以誑,此吾所以悲也。
新字:和曰:「吾非悲刖也,悲夫宝玉而題之以石,貞士而名之以誑,此吾所以悲也。
書き下し
夫の寶玉にして之に題するに石を以てし、貞士にして之に名づくるに誑くを以てするを悲しむ。
現代語訳
「(私は足が不自由になったことではなく)本物の宝玉なのに『ただの石だ』と呼ばれ、誠実な人間なのに『嘘つきだ』というレッテルを貼られること、それが悲しいのです。」
解説
「私が悲しいのは足を切られたことではありません。本物の宝の玉なのに『ただの石だ』と呼ばれ、正直で誠実な人間なのに『嘘つきだ』という呼び名を着せられること、それが悲しいのです。」和氏という人物が、本物の宝玉を鑑定人に見せたのに石と判定され、罰を受けてもなお訴えた言葉です。本当に値打ちのあるものや、本当のことを言おうとする誠実な人が、目利きを名乗る人や、その場の権威を持つ人によって、誤って「値打ちのないもの」「困った人」だと決めつけられてしまう恐ろしさを描いています。これは会社の中で新しい考えを持ち出した人が煙たがられることだけでなく、家庭や地域でも、正直に本当のことを言った人が「面倒な人」呼ばわりされることがあります。物事の値打ちは、周りの評判ではなく、中身そのものを見て決めるべきだという教えです。
この章句が説くこと
イノベーション抵抗勢力人事評価専門家の罠既得権益
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